/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 最終回:大活躍の二人

タイムカプセル館 最終回:大活躍の二人

いよいよ東京公演が始まりましたぜ「神州無頼街」! 大阪から静岡へと東海道五十七次(京街道を含む方ね)を東進してきて、いよいよのいよ、ありよりのあり、東京建物 Brillia HALLです。
そして初日、二日目が終わって今日は休演日。新感線の公演にありがちな「初日が開いてすぐに休演日があるのって変じゃない?」という疑問ですが、新感線の仕込み(舞台設営)と舞台稽古ってとにかく長いのよ。一週間以上掛かるのよ。俳優部はともかく、特にスタッフさんは休み無く働いていらっしゃるのよ。だから初日すぐの休演日は「すぐ」じゃなくて「やっと」の休みだってコトを、ココに改めて周知していきたいと思う所存であります。

まあ、そんな私の思惑とは関係なく、こちらもいよいよ最終回となったタイムカプセル館ですよ。最終回ですよ! これで終わりってコトですよ!
二年前に公演延期が決まった「神州無頼街」で、台本を読まずに自分の役柄を勝手に予想してもらったタイムカプセルですよ。本人だって何を書いたか覚えちゃぁいません。なんたって二年前だからね。
公演延期というネガティブな事実を、役柄を予想しながら楽しく待つというポジティブなイベントにするための企画ではありますが、忘れちゃったんじゃあ仕方がない。でも、タイムカプセルってのはそういうもんです。何が入っているか判らないから驚きがあるんです。劇団員たちも二年前の自分からのプレゼントを驚きながら受け取っていましたよ。

さて、最終回は劇団の古株であるお二人の出番です。村木よし子さんとインディ高橋くんにご登場頂きましょう。実は「神州無頼街」ではこのお二人が大活躍なんです。それぞれの得意技を披露しての活躍ですから印象深いと思います。
しかも、お二人の予想図がかなり良い! 役柄の設定も凝っていて読み応えがあります。さすが古株。どうぞ期待しながらページをスクロールして下さいな!


ええと、読者のハードルを上げながらの開封。緊張で震える指を押さえつつ、村木よし子さんのカプセルから開けてみましょう。よし子さんは毎週この企画を楽しみにしていて下さいましたよ。
よし子さんといえばパワフルな役どころとパワフルな歌声が魅力。もちろん今回もパワフルに歌って頂きますよ。よし子さんの本当の役名は「棺桶屋のお銑(かんおけやのおせん)」でして、つまり棺桶屋さんです。丈夫な棺桶を作って売っている、無頼街のヌシのような存在です。
ヌシもヌシ、まるで無頼街の影のフィクサーのような存在感で、宮野真守さんとのデュエットを二曲も歌っちゃいます。歌っちゃうんですよ!

さて、そんなよし子さんはご自分の役どころをどのように予想したのでしょうか。最近は韓流ドラマにハマっていますからね。なんか影響を受けていなければ良いのですが。

そうそう、村木よし子さんといえば、今年の7月1日〜3日に大阪のABCホールで上演されるslatstick(スラステ)「Love in Smoke」に出演するんですって! スラステのメンバーである中村なる美さんといえば元・新感線劇団員ですし、作・演出の村角太洋さんといえば緻密なのにユルいという絶妙なコメディに定評のある作家さんです。期待も高まるってもんでしょ。
大阪公演しかないのが残念ですが、これは注目の公演ですよ! よろしければ、ゼヒ!


さあ、この企画もいよいよ最後のタイムカプセルはインディ高橋くんです。インディくんの今回の本当の役どころは侠客の親分でして、役名は「犬吠貫太・頓太・鎮太(いぬぼえかんた・とんた・ちんた)」でして、なぜ役名が三つもあるかと言えば、それはもちろん三兄弟だからです。我々は裏で「チェブラーシカ」と呼んでいますが、その理由は舞台上でご確認下さい。
インディくんといえば、情けない死に方をさせれば右に出るものはいないという、なんか羨ましいような羨ましくないような得意技を持っているのですが、今回はもう思う存分に死んでもらいます。あ、死ぬって言っちゃった。いや、でもその死にっぷりをたっぷりと堪能して頂きたいのですよ。

そんなインディ君が、手先の器用なインディ君が、イラストの得意なインディくんが、文章は苦手なインディ君が、とにかく素敵な予想をしてくれたので、ぜひご覧下さいませ。


いかがでしたでしょうか。二年前のタイムカプセルを次々と開けてきたこの企画。お楽しみ頂けましたでしょうか。
公演延期が決まった時にはどうなることかと思ったものでしたが、まあこうしてちゃんと上演できているのですから、このタイムカプセルも良い想い出と言えるのではないでしょうか。なんとか最後まで無事に完走できればと思っております。

劇団員の皆さんもそれぞれ趣向を凝らした予想をしてくれましたし、ぶつくさ言いながら味のあるイラストも描いてくれました。
しかし当然と言えば当然なのですが、自分の役柄を予想してもらうと、これまでの作品(特に中島かずき作品)でやらされてきた役柄を基本として予想してしまうんですね。そりゃそうだ。何しろアテ書きの劇団ですから。

これからも劇団員一同、予想通りだったり予想外だったりする役柄を演じていくのでしょう。いつまで続くのかは判りませんが、これからも劇団☆新感線をどうぞよろしくお願い致します。

/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 第五回:よく似た二人

タイムカプセル館 第五回:よく似た二人

「神州無頼街」もいよいよ東京に帰って参りました。大阪で桜と出会い、静岡で富士山と出会い、東京では「いけふくろう」と出会うことでしょう。
雲に隠れた富士、雲のかかった富士、晴れた日の富士。富士市滞在中にいろんな富士山を見てきた我々ですが、一番多く見たのはこちらの富士かもしれません。劇場横の川縁から見た富士です。

タイトルは「市川家具と富士」。富士山が良く見えて良いのですが、いかんせん市川家具のインパクトがありすぎます。

さて、残り二回となったタイムカプセル。今回はよく似た二人をご紹介いたしましょう。逆木圭一郎さんと村木仁さんです。いえ、顔が似ているのではありません。まあ、顔だって似ていなくはないのですが、何と言っても体型がそっくりなんです。体型というか、シルエットが良く似ているので、後ろから見たりすると間違えたりします。新感線の「ザ・たっち」です。
まあ、稽古場や楽屋ではトレーニングウェアや髪型で区別が付くのですが、衣裳を着てカツラを被ってしまうと、ほらもう判らない。もちろん、その衣裳に見慣れれば簡単に区別が付けられるのですが、舞台稽古に入ったばかりの頃は見慣れていないから間違えちゃうんだよね~。そして間違えて話しかけちゃうんだよね~。

まあ、そんなことはいいのです。早速よく似た二人のカプセルを開けてみようじゃないですか。


まずは村木仁さんのカプセルから開けてみたいのですが、ここで衝撃の事実をお伝えしなくてはなりません。なんと、村木仁さんは劇団☆新感線の劇団員ではないのです!
ええと、知っていましたか。そうですか。確かに、ここ20年ほどの新感線作品のほとんどには出演しておりますが、厳密には劇団員ではないのです。所属事務所がヴィレッヂという劇団と同じ制作会社なので、新感線作品には欠かせない俳優として出演して頂いております。
そんな仁さんの本当の役名は「鍋振り三兵衛(なべふりさんべえ)」なのですが、実は元々の台本では「賽投げ三兵衛」でした。無頼街でサイコロ賭博をしているという設定だったのですが、いのうえさんが思いついた「チャーかハンか! チャーハン!」というギャグを言うためだけに、中華鍋でチャーハンを炒める人になったのです。役名が変わったのは稽古最終日。印刷直前だったパンフレットの原稿を差し替えたりして大変だったんですよ。
さて、仁さんはそんな紆余曲折のあった役柄をどのように予想していたのでしょうか。


次に逆木圭一郎さんのカプセルを開けたいところなのですが、おや? 逆木さんのカプセルがありませんよ?
そうなんです。実は逆木さんにだけ原稿をお願いするのを忘れていたのです。えぇ? 忘れてた、だとぅ?
逆木さんは劇団員ではありますが、実は個人事務所でしてヴィレッヂ所属ではないのです。そして、逆木さん以外の企画参加者は全員ヴィレッヂ所属なんですよ。二年前、私が気軽に「この企画を全員に回して原稿集めておいて」とヴィレッヂさんにお願いしてしまいましたが、まさかこんな落とし穴があったとは!
逆木さんの原稿がないと気がついた時には「今からでもお願いして書いてもらおうかな」とか思ったのですが、既に稽古は始まっているし、逆木さんも台本を読んでいます。ううむ。ここでウソついちゃうのも悔しいですからね。潔くNO IMAGEで行くことにしました。すみません。
ちなみに逆木さんの本当の役名は「お陀仏留蔵(おだぶつとめぞう)」です。予想してもらってないので当たってるも何もありませんが、これは当たらなかったと思います。特に年齢設定はね。


劇団員のカプセルがなくて、劇団員じゃない人のカプセルはある。という何とも不思議な状況になってしまいました。全くもって申し訳ありません。

さて、次回は最終回。こんなコトになってしまって尻すぼみ感もあるかもしれませんが、イヤイヤ! 大丈夫です! 次回は力作を書いてもらったあの二人にご登場頂きたいと思います。どうぞお楽しみに!

/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 第四回:家族の二人

タイムカプセル館 第四回:家族の二人

大阪公演を終え、大盛り上がりだった静岡公演も無事に幕を下ろした「神州無頼街」。いよいよ東京公演に向けて、我々俳優部はしばしの休息ですが、スタッフの皆さんはそろそろ仕込み(舞台設営)に入る頃です。
ここまでで既に20ステージを終えた今公演ですが、東京では34ステージもありますからね。まだまだ気の抜けない状態ではあります。ますます気を引き締めて進んでいきたいと思います。

富士市での公演は舞台が地元と言うコトもあり、実に盛り上がりました。富士山の裾野の話を富士山の裾野で行う。なんだか聖地巡礼みたいで良いですよね。私のスマホの写真ファイルも富士山で一杯です。
劇場近くの富士市市役所の屋上には「ふじさんてらすMierura」という展望テラスがありまして、一般に無料開放されています(開庁日のみ)。こちらからの眺望がまた素晴らしい。ビル11階にあたる屋上テラスから見る富士山は迫力満点ですよ。

ちなみにMierura(ミエルラ)という言葉は、「見えるでしょ」という言葉の地元の方言だというのがまた可愛らしい。見えるら〜。

さて、今回タイムカプセルを開けますのは礒野慎吾くんと吉田メタルくんの家族の二人です。家族? ええ、あまり詳しくは書けませんが、この二人は家族です。もっと言いますと、先週ご紹介した河野まさとくんと山本カナコさん夫婦の家族です。
これがどういう家族構成なのかは見てのお楽しみなのですが、とにかくこの家族は集団で活動しています。常に一緒です。なんだかうるさい集団です。
最初から最後まで、チョコチョコと出てくるこの家族が、段々と愛おしくなっていくこと間違い無しです。


まずは礒野慎吾くんのカプセルから開けてみましょうか。礒野くんの本当の役名は「鍬殺しの又介(くわごろしのまたすけ)」でして、なんとも物騒な名前ですが、正直言いまして全然強くありません。とりあえず、鎌とか鍬は似合いますけどね。今回は鎌を持つのか鍬を持つのか。いや、だから鍬殺しって言ってるじゃないですか!
礒野くんは自分の役柄をどのように予想したのでしょうか。まさか鍬を持つとは思っていないでしょうね。

ちなみに、礒野くんの文中に出てくる「バイト」というのは「本役ではないチョイ役」の新感線用語でして、本役が死んでしまった後などにこっそりチョイ役を演じたりするコトです。


次にカプセルを開けるのは吉田メタルくんです。劇団いちの身長、劇団いちの筋肉。パワー型なら一番です。
メタルくんの今回の役名は「情無用の高壱(なさけむようのたかいち)」でして、名前からしてパワー型の高さ壱番です。そのまんまだな。
パワーはありますが、実はそんなに強くないというのが今回の役どころ。でも家族のまとめ役として頑張っていますよ。


今回の二人の予想は大ハズレというワケでは無く、なんとなくニュアンスは合っています。いい感じに情けない役回りというのは合っています。ただ、今回は二人とも死にません。ていうか、とにかくしぶといです。しぶとく生き残ります。しぶとさだけが頼りです。
そんな生命力に溢れた人々の営みこそがこの物語の主題の一つでもあると思います。時代が変わろうとも、支配者が変わろうとも、逞しく生きる人々。どうぞ、生命力を浴びに劇場にお越し下さいませ!

/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 第三回:夫婦の二人

タイムカプセル館 第三回:夫婦の二人

「神州無頼街」も大阪公演が終わり、次は静岡公演。劇団初めての富士市での公演です。公演も初めてだし、個人的には来るのだって初めてです、富士市。ええと、富士山、田子の浦、富士川の戦い、でしたっけ? そしてもちろん忘れちゃいけないのがロゼシアターですよ。
ロゼシアターからはドドーンと富士山が見える、はずなのですが、なんだか天気の悪い日々が続いておりまして、あんまりハッキリとは見えておりません。残念です。皆様がいらっしゃる頃には晴れると良いのですが。
劇場は綺麗で広くて申し分ありません。初めての劇場ってなんだかワクワクしますよね。JR富士駅、JR新富士駅からバスが出ておりますが、少しややこしいので劇場のHPから調べてみて下さい。タクシーの方が楽かもしれませんよ。

まだ富士山は見られていませんが、その替わりって訳ではないでしょうが雨上がりの虹を見ることができました。しかも両端がちゃんと地面に付いています。なんとなく幸先が良くて嬉しいよね、虹って。

ええと、ここらで劇場裏話でもしましょうか。大阪公演での裏話を募集したところ、カナコさんからタレコミがありました。凶介手下役の藤家剛さんが小道具の集金袋を忘れ、前にいた保坂エマさんの銭袋を奪い取って集金袋としていたそうです。その袋で顔を隠しながら。恥ずかしがる位なら小道具を忘れないで下さい。

さあ、そんなこんなで今回もタイムカプセルを開けていきましょうか。今回は河野まさとくんと、タレコミをしてくれた山本カナコさんの夫婦の二人です。ええ、夫婦なのですよ。つきあいも長いお二人ですが、このお二人が夫婦役なのは珍しい。多分初めてですよ。


まずは河野まさとくんのカプセルを。実はもう54歳なのですが、そうは見えないほどの若々しさ。劇団内では《奇跡の54歳》と呼ばれております。
そんな河野くんが今回演じるのは「薄影の卯之吉(うすかげのうのきち)」という役でして、影が薄いです。いや、それほど薄い訳ではないのですが、他の家族が濃すぎて目立ちにくいのですかね。まあとにかく、大家族で集団行動をしています。
そんな河野くんは自分の役柄をどのように予想したのでしょうか。カパッとタイムカプセルを開けてみましょう。


続いてカプセルを開けるのは山本カナコさんです。今作では歌が多く、もうミュージカルと言ってしまってもいいんじゃないかとすら思えるほどなのですが、もちろんカナコさんにも歌って頂きますよ。たくさんってほどではありませんが、特に一幕では印象深いかもしれません。
そんなカナコさんに演じて頂くのは「はらぼてお梅(はらぼておうめ)」でして、名前の通りに妊婦さんです。河野くん演じる卯之吉と夫婦なのですが、とにかくパワフルなんです。母は強しといったところでしょうか。
カナコさんが予想した役柄はどんな感じでしょう。河野くんは暖簾でしたし、先週の二人は動物でしたからね。カナコさんにはゼヒ人間を描いてもらいたいものです。


もちろんお二人とも予想は外れてしまいましたが、今回は劇団員が大活躍です。いつもワンポイントリリーフ的にインパクトは強いが出番が短いとか、その他大勢に紛れるような役回りとかも多いのですが、今回は劇団員たちにも出番がたくさんありますぜ。特にこの夫婦と家族は最初から最後までチョコチョコと出続けますので、どうぞお楽しみに!


《緊急追記!》

てなカンジの原稿を書いておりましたが、今日になって素晴らしく綺麗な富士山を拝むことが出来ました! 劇場前にあります歩道橋「ロゼのかけはし」から見た雄大な富士山の勇姿をご覧下さいませ!

ロゼシアターにお越し頂ければこんな素敵な富士をご覧頂けますよ! ただし天気の良い時だけですけどね。

/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 第二回:隠密の二人

タイムカプセル館 第二回:隠密の二人

「神州無頼街」の大阪公演が無事に終わりました! たくさんのご来場、誠にありがとうございました。いやあ、開幕の頃は裏では色々とバタバタしておりましたが、なんとか無事に終わってホッとしております。
おおむね好評なようでして、我々としましても嬉しい限りです。ちょっと濃いめでクドめの作品でして、いつもより歌を多めでお届けしておりますが、その辺りもお楽しみ頂いているようでまさに狙い通りです。

そんなカンジでホッとしていたら! なんと5/14のライブビューイングが発表されてしまったじゃないですか! 全国約100館に加えて台湾4館ですって! しかもそれを記念して、福士蒼汰さんと宮野真守さんがそれぞれ主演を飾った「髑髏城の七人」Season月《上弦の月》&《下弦の月》のゲキ×シネ復活上映まであるんですって!
さらに! 劇団☆新感線の秋公演「薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」までもが発表されちゃって! もう情報過多ですよ! 一杯いっぱいですよ! 新感線ファンは心が忙しくてたまりませんよ!

落ち着きましょう。まずは落ち着きましょう。大丈夫。映画館も次回公演も逃げません。どれもこれもまだ先の話です。落ち着いてそれぞれに対処すれば大丈夫です。
ご自分の観たい作品を選んで、あとはスケジュールとか予算とかと相談ですね。相談ではありますが、見ずに後悔するよりは見て後悔しましょう! あ、後悔はするんだね。いえいえ、後悔なんてさせませんよ!

さあ、そんな未来の話よりも過去の話です。過去のタイムカプセルの話をしましょう。今回も淡々と劇団員たちのタイムカプセルを開けていきますよ。


そんなワケでね、今回は隠密のお二人のタイムカプセルを開けてみましょう。隠密? ええ、あまり詳しくは書けませんが、このお二人はいわゆる隠密なんです。しかも二人だけじゃありません。結構な大人数でチームを組んでいます。なんだか忍者っぽいお衣裳です。

まずは中谷さとみさん。さとみさんの本当の役名は「つまぎ」。いかにも隠密ってカンジの名前ですね。いただく感想などではよく「つばき」と勘違いされていますが、正しくは「つまぎ」です。「落としのつまぎ」なんて通称もあったりしますが、何を落とすのかは秘密です。

さて、さとみさんは二年前に自分の役柄をどのように予想していたのでしょうか。


続いては、同じく隠密仲間の保坂エマさんです。本当の役名は「さざれ」。「ささくれ」ではありませんよ。「さざえ」でもありません。「さざれ」です。
パンタロン風の衣裳が印象的でして、初めて見た時は「えっ?」って思いました。いや、似合ってるし可愛いんですけど、何て言うか「えっ?」って思ったんですよ。おんなじコトを二回書きましたけど、何かそんなカンジ。いや、もう見慣れましたけどね。

この、さとみさんとエマさんの二人(を含むチーム)が、役に立つんだか立たないんだか。まあ大して役には立たないんですけどね。でも、結構出番も多いし華やかだし。お衣裳もみんな可愛いしヴァラエティに富んでいて、衣裳デザインの竹田団吾さんの愛を感じました。

さて、エマさんはどんな役柄を予想したのでしょうか。さとみさんがネコでしたからね。エマさんにはまともな役柄を予想してもらいたいものです。


ええと、今回は人間では無い役柄を予想したお二人のタイムカプセルを開けてみました。もちろん全然当たってはいないんですけど、役柄的にはそれほど遠くないような気もしたりしなかったり。そんな隠密チームの活躍をぜひ劇場でお確かめ下さい。

さあ、次は静岡公演、初めての富士市公演です。富士の裾野で富士の裾野の物語を、桜と共にお届けいたします。どうぞお楽しみに!

/無頼街/粟根まことタイムカプセル館 第一回:子分の二人

タイムカプセル館 第一回:子分の二人

皆さん、こんにちは! 劇団☆新感線の粟根まことです。いよいよ「神州無頼街」の大阪公演が開幕致しました。
いよいよです。いよいよいよですよ。大変お待たせ致しました! お待たせしました替わりに、歌あり殺陣あり笑いあり、何でもアリの新感線エッセンスを特濃特盛のお祭り騒ぎでお送りいたしますので、どうぞご期待下さいませ!

しかし、もちろん何の問題もなく公演が準備できた訳ではありません。そもそもこの公演は2020年の秋に上演する予定だったのです。それが新型コロナウイルスの蔓延により残念ながら公演を延期することが決定してしまったのです。稽古が始まるよりも遙か前に。
稽古も始まっておりませんから、台本は出来上がっていても劇団員には配布されていません。あらすじとゲスト陣の配役だけが知らされている状態です。しかし、二年後に上演されることは決まっています。

そこで私は思いました。この状況を利用しない手はない。二年後に延期された作品での、自分の役柄と役名を予想してもらいたい。そして、二年後に答え合わせをしたい。そんなタイムカプセル企画を思いついたのです。思いついちゃったのならば、これはやらずばなりますまい!

そんな訳で、2020年夏の段階で、劇団員の皆さんに「神州無頼街」での「役名」と「役柄」、そしてその想像図をイラストで描いて頂き、その当時の自撮り写真も添えてもらいました。もう一度言いますが、この段階で劇団員の皆さんはあらすじとゲスト陣の配役しか知らないんですよ。
さあ、二年前の皆さんは自分の役柄をどのように予想したのでしょうか。私・粟根まことがこのタイムカプセル館の館長として、皆様をナビゲートしていきたいと思います。最近では稽古場レポートである「アワブロ」もお届けできていませんからね。今回はこのタイムカプセル館を「アワブロ番外編」として、劇場での様子も交えながらお届けしたいと思います。


まず、第一回目は言い出しっぺの私から。私の本当の役名は「風天千之介(ふうてんせんのすけ)」でして、髙嶋政宏さん演じる身堂蛇蝎が率いる身堂一家の子分です。 実を言いますと、宣伝用写真撮影の関係で私は既に台本を読んでおりました。だから役名も役柄も知っていました。知ってしまっていたのです。
とはいえ、この企画を言い出したのは私ですから書かない訳にはいかないでしょう。 という訳で、まずは一旦、自分の役柄を忘れた状態で書いております。つまり私の妄想です。よろしくお願い致します。

粟根まこと

続いては、私が演じる風天千之介とコンビを組みます「雲海百千代(うんかいももちよ)」役の右近健一さんを。コンビですから、百千代さんも身堂一家の子分です。
実はこの千之介と百千代のコンビは、身堂一家で出会ったのではなくて以前から知り合いの関係です。それがどんな関係なのかは本番を見てのお楽しみ。

個人的には勝手に「千百コンビ」と名付けていました。「“千”之介」と「“百”千代」ですからね。ところが、よく考えてみれば「百千代」の中に既に“百”も“千”も入っちゃってるんですよ。うーん。命名失敗です。
さて、右近さんはどのようにご自分の役柄を予想しているのでしょうか。


如何でしたでしょうか。こんなカンジでタイムカプセル館を展開していきますよ。これから毎週木曜日辺りに二人ずつご紹介していく予定です。まだまだ先となる静岡・東京公演までのお楽しみとして、なるべくネタバレをせずにカプセルの蓋を開けて参りますので、どうぞご期待下さいませ!

/けむり/アワブロ11<最終回>「さあ!始まるよ!始まっちゃうよ!」

さあ! 始まるよ! 始まっちゃうよ! けむりの軍団! 皆さんも早く見たいよね! 稽古場レポートなんてしてる場合じゃないって!

ええと、そうですね。それどころじゃないですもんね。じゃあ、ま、このアワブロもそろそろ終わりにしましょうか。

もうね、最後だからジャンルにとらわれずに、稽古場で撮れた面白写真を掘り返して、ドンドンご紹介いたしましょう。最後だからいっぱいだよ!

劇団員の中でも、ここまであまりご紹介してこなかったインディ高橋くんと吉田メタルくん。この二人は今回コンビですが、あまり出番がありません。これまた威勢だけはいいが頼りない浪人コンビでして、なんとも情けない感じが漂ってきます。

なんでしょうか、インディ君のこのヘニョッとしたカンジ。水気の少ない干からびた身体と共に切なさがにじみ出してきます。横で話しかけているのが筋肉ムキムキのメタルくんであるのが更に際立たせていますね。あと、後ろで聞いている成志さんも面白い。

この二人の情けなさはこのすぐ後のシーンで最高潮を迎えます。

どう、二人して正座して、なにやら言い訳とかしている姿。いい大人ではありますが、これでも劇団員としては比較的若手の二人です。今回もなかなか良い味出してくれていますよ。

あ、そうだ! 劇団員と言えば右近健一さんの写真がありませんね。ええと、すみません。今回、私と右近さんはコンビの役でして、ということは私と出番が同じというコトでして、つまり写真が撮れないのです。右近さんファンの皆様には申し訳ありませんが、そこは本番のお楽しみに取っておいて下さい。今回ももちろん右近さんには歌い上げて頂きますよ!

まあ、そんなワケで私が出ていないシーンならば稽古の写真が撮れるのですが、特に狙ってないのに面白い写真が撮れてしまう場合があります。まあ偶然ですね。数多くの写真を撮っていると、偶然のシャッターが切り取った、いわゆる「奇跡の一枚」が生まれたりするのです。そう、奇跡の一枚からスターダムを駆け上がったあの橋本環奈さんのように!

では、ウチの橋本環奈さんの奇跡の一枚をご覧下さい!

どう! 奇跡の一枚でしょ! 別に狙って撮ったんじゃないんですよ。普通に稽古風景を撮っていたらたまたま撮れちゃったんです。撮れてしまったんです。これはもう、みなさまにお披露目するしかないでしょ。この一枚を足がかりに是非ともスターダムを駆け上がって欲しいと思います。

この奇跡の一枚を出してしまった後では他の写真も出しにくいのですが、気にせずいきましょう。そうしましょう。ちょっと面白い程度の写真ならたくさんありますから。

例えばこの成志さんと仁ちゃんの写真。

まあね、爆笑とはいきませんが、そこはかとなく面白い写真です。このお二人の顔をじーっと見ていると、ジワジワと可笑しさがこみ上げてきませんか? きませんか。そうですか。

じゃあ、こちらの成志さんとエマさんの写真ならどうですか。

あるシーンでは、エマさんが成志さんに何やら報告した後に、別の人たちの会話が進行します。つまりその間、この二人はオフ芝居で繋がなくてはなりません。

ただ、みんながまだセリフを覚えきっていなかったので、そのオフ芝居がやたらと長くなってしまいました。そうなればもう間を埋めるために二人のアドリブ合戦です。ただただバカな質問とバカな答えのやりとりでしたが、長いシーンをやりきった後なので、汗だくのエマさんが必死になって答えていたのが面白かったんですよ。これまたジワジワくる写真です。

じゃあ、こういうのはどうでしょう。あるシーンでの河野くんの動きが面白かったのでGIFアニメにしてみました。

何かを激しく身振り手振りで主張している河野くん。そしてそれを冷ややかに見ている聖子さん。河野くんが妙に真剣なのも面白いし、Tシャツがカワイイのも気になりますけど、聖子さんの首が微妙に揺れているのも可愛らしいですね。ずっと見ていられるアニメです。

さあて、「けむりの軍団」稽古場レポート・アワブロの最後を飾るのは毎度お騒がせ娘の中谷さとみさんにお願いいたしましょうか。味噌汁泥棒が出たぞー!

以前にも書きましたが、稽古場には大量のお菓子があるのですが、先輩たちの差し入れなどでカップラーメンやカップ焼きそばも結構あるんです。

ある日、そんな差し入れの一番手前にカップ味噌汁があるのを見つけたさとみさん。「コレ、誰かが作ろうとして置いたんかなぁ」とか言いながら、ちょっとだけ周りを見回し、気を使う振りだけして、スグに作り始めてしまいました。

丁度食べているところに稽古を終えた宮下今日子さんが戻ってきて一言「それ、あたしの〜」。そのお味噌汁は今日子さんのだったのです。今日子さんが作ろうと思って持ってきて、出番が始まるから置いていったモノだったのです。

おにぎりに合うから丁度良いと思って、とはさとみさんの言い訳。日本語としては正しいのに、まったく意味が判りません。それはただの味噌汁泥棒です。翌日、今日子さんのためにお詫びとしてカップ味噌汁を三つ買ってきたさとみさんでした。

あ! ここに右近さんがいたね。

味噌汁泥棒だけではなく、様々な人々が入り乱れる「けむりの軍団」。戦国末期、目良家と厚見家。一向宗勢力と謎のけむりの軍団。ヤクザと博徒、農民と町人。様々な人々が複雑に絡み合い、嘘とハッタリ、空約束と泣き落としとが乱れ飛ぶ、クロサワ映画っぽかったり落語っぽかったりする話。十兵衛と輝親、紗々姫と源七、四人のドタバタ珍道中と、それに巻き込まれる大勢の可笑しな物語をお楽しみ下さいませ!

/けむり/アワブロ10「楽しかった稽古場での思い出」

初日も目前となりまして、稽古場レポートもそろそろ大詰めでしょうか。我々も劇場に入って舞台稽古をしている頃でしょう。どれほど稽古場でみっちりと稽古をしても、実際の舞台に上げてみると色々と修正点が出てくるもんなんです。みっちりと舞台稽古をしていきましょう。

今日はそんな楽しかった稽古場での思い出をまとめる意味で、オフショットを中心にご紹介しましょうか。

稽古場前室で休憩している時とか、稽古の合間のちょっとした空き時間とか、それぞれが思い思いに過ごしている瞬間ってなかなか面白いんですよね。色々とおかしなコトとかちょっとした事件とかが起こっているのですが、運良く写真に納められたものをいくつかお届けいたしましょう。

まずは小返し稽古直前にスタンバイ中の菜名さん。

このシーンは成志さんが寝ているところから始まるんですが、なかなか始まらないのでちょっと記念撮影。さすがは次期CM女王との噂もある菜名さん。百点満点の笑顔ですが、フトンで寝ている成志さんも良い顔です。

続いては稽古場前室での四コマ漫画。稽古場には何故だかたくさんのお菓子があるんです。制作部が用意したスナックもあれば、出演者からのお土産や事務所の方々からの差し入れなど、様々なお菓子や食べ物が揃っています。ありがとうございます。

ある休憩時間、美味しそうなクッキーを食べようとしていた健太くん。

それを、ちょっと見せてと太一くんが取り、何やら悪さをし始めました。

どうやらパキパキと割っているようです。美味しそうなクッキーが粉々に! サクサクだったクッキーがモロモロに!

慌てて取り返す健太くん。

「クッキーはほとんどが食感なんだぞ!」とか言いながら取り返しました。

イタズラが成功してご満悦の太一くん。

新感線に初めて出演して頂いたのが十年前。あの頃は無口だった太一くんが今ではすっかり打ち解けて、こんなに素敵な笑顔になりました。こんなコトやってますけど、太一くんと健太くんは仲良しなんです。楽しそうですね。

楽しそうなのは若い人達ばかりではありません。おじさんたちも楽しくやっています。

出演者が、自分の本来の役ではない「ガヤ」的な役柄で出演することがあり、それを我々は「バイト」と呼んでいます。いえ、もちろん正式な舞台用語ではありませんが、まあそんな風に呼んでるってコトです。

大人数が必要なあるシーン。太一くん直属の配下である目良家臣として劇団員四人がバイトに狩り出されました。逆木さんとインディくんと礒野くんと仁ちゃん。大して闘わないのになんか偉そうにしているから「目良四天王」とか「目良フォー」とか呼ばれるようになりました。

どう、このいかにも弱そうな感じ。偉そうにしているのに弱そうというあたりがさすがの劇団員。なにやらカッコよく八相に構えていますが、どうみても弱い。目良フォーメンバーである礒野くんまで笑ってしまっています。

ところが! この役に立たなさそうな感じがカワイイと大人気! 稽古場のアイドルとしてみんなに愛されているんです。その愛されっぷりを更に増したくて、何やら提案をする高田聖子さん。

この目良フォーは四人固まっている方が更に弱そうだからとかなんとか、なんか色々と悪知恵を付けていますが、そもそも弱そうである必要はないんですけどね。

みなさんも是非、舞台上で目良フォーを探してみて下さい。鎧もカラフルで華やかですよ。平均年齢の高い目良フォー、決めゼリフは「お見事!」です。

まあ、目良フォーはどうでも良いとしても、大人数シーンでは劇団員たちも大活躍。ていうか大忙し。色んな人が混じっています。隅々までお楽しみ下さいませ!

/けむり/アワブロ09「太一きゅんファンお待たせ! チャンバラ特集」

だんだん見えてきた東京公演。どんどん近づく初日。皆さん、間もなく「けむりの軍団」の幕が開きますよ。今春の「偽義経〜」には東京公演がありませんでしたから、久しぶりに東京の皆様にお目見えするってワケですね。昨年末の『メタルマクベス』disc3以来ですから約半年振りです。

「けむりの軍団」は時代劇。戦国末期が舞台です。となれば当然殺陣もあるワケです。ま、新感線ですからなんやかんやアクションはあるんですけど、特に今回は早乙女太一さんがご出演ですからね。そりゃあ闘ってもらうでしょ。

というワケで、太一きゅんファンお待たせ! 今回はチャンバラ特集といきましょうか。

まずはアクション監督である川原さんと闘っている太一くん。

どう! お二人の綺麗な太刀筋! 太一くんの重心の低さ! そして監督の顔! 立ち回りの頂上対決です。今作のハイライトの一つですよ。どうぞお楽しみに。

次は太一くんと菜名さんが闘っている写真を。まず、莉左衛門と紗々姫の関係をご説明しておきましょうか。紗々姫は厚見家当主の妹ですが、人質として目良家に嫁入りしているのです。目良家家臣である莉左衛門にとっては主君の正室ですから「奥方さま」です。紗々姫が逃げ出したので、莉左衛門は追いかけて連れ戻そうとするのです。

追う莉左衛門、逃げる紗々姫。出逢ってしまえばお姫様とはいえ闘うのです。

菜名さんはアクションもお手の物。「ハナドクロ」の沙霧もそうでしたね。莉左衛門に対して写真がブレるほどのスピードで攻め込みます。莉左衛門もガードするしかありません。さすがです。

菜名さんの素晴らしいアクションをもう一枚。

宙に浮いていますよ! これは旋風脚という回転飛び回し蹴りですね。お姫様にしては強すぎるような気もしますが、それにしても綺麗なフォームです。そして奥には古田くんがまるで出来をチェックする殺陣師みたいに偉そうに写り込んでいますが、これは単に出番を待っているだけです。気にしないで下さい。

続いては健太くん。健太くん演じる源七は厚見家家臣で、姫様である紗々姫を守りながら脱出するのですが、その前には莉左衛門が立ちふさがるのです。

おっ! いいアングル! すっ飛ばされた源七ナメの莉左衛門と紗々姫。威勢だけはいいが実は弱い源七ですから、こういう事態になるんですね。そしてラッパ屋のTシャツ。

そんな源七とはいえ、弱いなりにも闘います。紗々姫を守って莉左衛門と闘ったりもしますよ。

倒れながらも蹴り攻撃。レバー↓+強K。まあ、莉左衛門には全然敵わないんですけどね。キッチリ受け止めている太一くんも綺麗。

こんな感じでカッコイイ殺陣シーンも多い今作。もちろん皆さんお待ちかねの十兵衛と莉左衛門の一騎打ちもありますけど、あえてここでは見せません。ちゃんと写真も撮ったけど見せません。そりゃあもちろん本番のお楽しみです。

替わりと言ってはなんですが、ズバーッと斬り殺された後の仁さんでもご覧頂きましょう。

はい、死んでますね。舞台上でのシーンの邪魔にならないように、舞台の端っこで死んでますね。殺されるのも仕事です。お見事!

念のために言っておきますが、今作はチャンバラばかりではありませんよ。どちらかといえば会話劇です。それぞれの陣営がそれぞれのイデオロギーを持って戦国末期を生き抜く話。とりあえず、目良家と厚見家が争っているコトだけ覚えておいて頂ければ大丈夫。気楽にお越し下さいませ。

/けむり/アワブロ08「古田くんと成志さん特集」

気がつけばもう七月。梅雨というよりも既に夏を感じさせる暑さですが、稽古場はもっと暑いです。暑苦しいです。特に成志さんが。十月の大阪までこの暑苦しさを保って頂きたいと思います。

今日はそんな暑苦しい成志さんが古田くんに殴られているショットをまとめてお送りいたしましょう。特に注釈も付けずに。だってただ殴られているだけだから。それでは六枚続けてどうぞ。

ええと、二人がまだ台本を持っていることからも判る通り、まだ段取りが決まり切っていない頃でしたので、殴り方も割と適当です。顔だったり腹だったり目つぶしだったり。即興でやっているのに成志さんの殴られが見事ですね。

なんかこれだけでは稽古場レポートっぽくないですか。ま、そうでしょうね。ただ殴られているだけの写真ですから。なので、稽古場で撮れたお二人のちょっと面白い写真などでもご紹介いたしましょうか。

まずは成志さんの暑苦しさが遺憾なく発揮されている写真を。

なにこれ。まあ切腹シーンですね。嘘とその場しのぎが得意な輝親ですから、もちろん本気ではありません。でもちょっと刺さっています。刺さって痛いんです。なのでこの暑苦しい表情なんですね。

成志さんでもう一枚。あるシーンで敵を怯えさせる必要が生じました。その時に成志さんが取った行動がこれ。

謎のダンス。ふしぎなおどりをおどった! MPがさがった! いやMPは下がりませんが、なにやら威嚇しているようです。輝親が威嚇したとて効果は無さそうですが、とりあえず尻馬には乗る人なんですね。

お次は古田くん。なんでそんな顔をしているの?

源七を睨んで「なんだその目は」と言い返される時の顔。あ、それ、睨んでいたんですね。目、開いてないように見えるんですけど。まあ、なんだその目はとは言いやすいですけどね。隣で成志さんも笑っています。

最後も古田くんで。なんだかんだあって、後ろから急にゾンビっぽい人々が現れた時の驚き。

まあそうなるよね。まずもって、時代劇でゾンビっぽい人々が突然出てくるというのも予想外ですからね。そりゃ驚きもしますでしょ。なんか漫画みたいな構図で面白さもひとしおです。ちなみにゾンビは黒Tが加藤学さん、赤Tが山崎翔太さん、あと手だけ写っているのがあきつ来野良さんの三人ですよ。

こうして何度もこのお二人の特集を組んでしまうほど、二人が面白いんです。出番も多いしセリフも多いし、なんだか汗だくになりながら面白い稽古をしていますよ。がんばれおじさんたち!