写真左上から
いのうえひでのり(演出) 早乙女友貴 粟根まこと 三宅弘城 山内圭哉 中島かずき(作)
藤原さくら 中山優馬 生田斗真 りょう 橋本さとし
着々と稽古が進行中の1月下旬、都内にて『偽義経冥界歌』の記者会見が行われました。 登壇者は、脚本の中島かずきと演出のいのうえひでのりに加え、出演者からは生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、三宅弘城、橋本さとしという面々です。 会場に『偽義経冥界歌』の劇中音楽が流れる中、中島、いのうえ、そして生田座長仕切りで誂えたお揃いの“鯉口シャツ”を纏ったキャストたちが登場。MCの伊藤さとりさんとのやりとり部分も含めつつ、各自の主なコメントをレポートします。
中島かずき(作)
『スサノオ~神の剣の物語』(02年)で生田くんがまだ高校生の時に出会ってから、いつか彼で新作を書き下ろしたいとずっと思っていました。でも結局のところ、おバカなキャラクターになってしまい、あいすまんと思ってはいますが、でもとても魅力的な役になったと思っております。 昨年の春公演は、自分が想像した以上に光に満ちた作品になっていました。これはキャストのみなさん、特に真ん中に立つ生田斗真くんの魅力による輝きだったと思いますが、本当に明るい、不思議な舞台でしたね。役者が板の上に立つことで、こういう明るさが生まれるんだと改めて実感しました。 今回の東京・博多公演のための台本は、プロデューサーから上演時間を短くするようにと厳命を受けたこともあり、いろいろなところをちょこちょこと切って短くしております。
いのうえひでのり(演出)
この作品は去年の春に大阪、金沢、松本で上演したものですが、その前の年まではずっと東京・豊洲のほうでぐるぐる回ることばかりやっていたものですから(笑)、いわゆるプロセニアム、普通の劇場で芝居をするのが3年ぶりくらいで。また中島脚本の、いのうえ歌舞伎の新作という意味では『蒼の乱』(14年)から5年半ぶりになるので、開幕するまでは正直ドキドキしていたんです。でも大阪で初日が開けてみたら、お客さんたちにとても喜んでいただきまして。金沢、松本でも新鮮なリアクションをいただくことができ、大変楽しい公演でした。 だけど気合がすごく入っていたせいか、ちょっと詰め込み過ぎた感もあり、結果的には劇団史上最も立ち回りが多い芝居になってしまいました。こんなはずではなかったんですけどね(笑)。斗真くんを含め、若手を中心にがんばって動いてもらう公演にするつもりで作り始め、それでステージを階段と斜めの八百屋舞台にしたのですが、後半になるとことのほか、うちの劇団員のおじいさんたちも走り回らなければならない展開になりまして。そんな事情も考えながら、今回用にいろいろと削りましたので、昨年より10分くらいは上演時間が短くなる予定です。さらに今回からはミヤケマン(三宅弘城)も参加しますし、前回の公演を踏まえてブラッシュアップしますのでクオリティもぐっと上がると思います。
生田斗真
2019年春公演では大阪、金沢、松本で上演してまいりました『偽義経冥界歌』ですが、本当にたくさんのお客様に喜んでいただけたなという実感を持ったまま、今日を迎えています。今回の令和版『偽義経』は、さらにクオリティを上げた状態でたくさんの方にご覧いただけるのではないかなと思っております。いのうえさんが作りたい劇団☆新感線であり、お客様が観たい劇団☆新感線のお芝居が出来上がっていますので、東京、そして博多に来られるみなさまには本当に楽しみにしていただきたいです。 まさに、いのうえ歌舞伎ならではのケレン味がありますし、ここでしか観られないスペクタクルな物語になっています。いのうえさんもおっしゃっていたようにステージが階段、斜めの舞台、階段、斜めの舞台、というふうになっているんです。ですから、お客様から見ると前に迫ってくるような形になるので、いつも以上に楽しんでいただけるはずですが、われわれのほうは常に斜めの体勢になるわけなんですね。これがかなり大変で、みんなでヒイヒイ言いながら、お互いに力を分け与え合いながらがんばっています。 ちなみに今日みんなで着ている鯉口シャツは、チームワークを上げる意味もありまして同じものを着たいなと思ったんです。それで実は、りょうさんのだんなさまである、BRAHMAN・TOSHI-LOWさまがグッズとして作っていた鯉口シャツがいいなと思い、TOSHI-LOWさんに「パクッていいですか?」と聞いて無事OKをいただき、作らせてもらいました(笑)。
りょう
昨年の公演では各劇場に合わせて立ち回りも少しずつ変えながら、その土地土地の空気を感じながら、新たな発見がありました。ですのできっと今年の公演でも、東京、博多で新しい発見が見つかるのではないかと、楽しみにしております。初めて観てくださる方も、昨年から続いて観てくださる方も、楽しめる作品になっていると思います。 生田さんは、本当に素晴らしい座長だと思います。いつも全体を見ていらして、稽古の時も「りょうさん、ここはこうやったらもっと面白いんじゃないか」とかそういったこともしっかり伝えてくださる、頼りになる座長です。そういう役を演じることが多いとは言われていますが、私は決してバカなんて言いません(笑)、とってもチャーミングなところこそが斗真くんの大きな魅力だと思っております。
中山優馬
昨年の公演はすごく楽しくて、終わってしまうのがさみしくて、もっとやりたい、もっとやりたいという感じでした。それもあって、今年はたくさんの公演数ができることが本当にうれしく、喜んでおります。 新感線には初めて参加させていただいたので、最初は正直ビビっていたんですけど。稽古場に入ると、いのうえさんを筆頭にみなさんでゲラゲラ笑いながら芝居を作っていく姿を見て、とても安心しました。みんなで面白いことを作り出す、アットホームな現場なので、毎日稽古場に行くのが楽しみなんです。斗真くんからも、気づいたところはいろいろアドバイスしていただいています。いい兄貴で、いい座長で、いい先輩です! 今も、ここに出て来る前にシャツを斗真くんがコロコロしてくれたので、こうしてきれいなシャツで出て来ることができました、ありがとうございます(笑)。
藤原さくら
初めての舞台で劇団☆新感線に参加させていただけることを、本当に光栄に思います。もともと、劇団☆新感線は大好きでよく観に行っていたんです。今回、出演のお話をいただいた時には、まさかその舞台に自分が?と思いましたが、みなさん本当に優しくて、初舞台の私を本当に温かく見守っていただいております。 私は大陸渡りの歌うたい、静歌という役を演じているのですが、前回の大阪、金沢、松本公演では歌わなかった新しい歌が増えたりして、今回はいろいろと新しい試みもあります。この作品自体、歌が物語の鍵になっているので、精一杯歌わせていただきたいと思っています。
粟根まこと
『偽義経冥界歌』は、いのうえも言っていた通りとても若い力に溢れている作品で、若い力に溢れすぎて立ち回りの手数が非常に多かったのですが。でも今年度版はそれをそぎ落としてシンプルになりましたので、その分、われわれ年かさ組も少しはラクにさせていただけております。 私は昨年に引き続き、正室の北条政子と側室のおかめの方の間で振り回されるという、情けない源頼朝を演じさせていただいています。実を言うと、昨年も今年も私は二手しか立ち回りがなくて。あとはただただ逃げ回るばかりの役ですので、今年も精一杯逃げ回らせていただきたいと思います。
山内圭哉
過去2年にわたって、豊洲のほうでぐるぐるぐるぐる回ってはった劇団☆新感線さんが、去年から久しぶりに通常営業になり懲役が明けたような解放感を持たれて(笑)、しかも大阪での初日開幕でしたからね。ウエルカムムードの中でお客さんにもかなり盛り上がっていただきまして、とてもいいスタートができた公演でした。今年は、シビアなお客さんも多い東京からの再スタートなので、また気を引き締めて稽古し直しているところでございます。 今回は、三宅さんが初めて参加されるんですが。僕らは一回やってることなので、稽古でもついつい置いてけぼりにしがちなんですよね。「なんで、でけへんねん?」みたいな(笑)。あと、三宅さんと僕はコンビの役なんですが、以前“加野屋”という職場でも一緒に働いた仲なので(連続テレビ小説『あさが来た』で山内と三宅は大番頭と中番頭役で出演)、僕がしっかり守っていきたいなと思っております。
早乙女友貴
昨年の公演では、『蒼の乱』以来、5年ぶりの劇団☆新感線でしたのですごく楽しかったのですが、やっぱり新感線って大変だなということも実感しました。新感線史上殺陣が一番多いといのうえさんもおっしゃっていましたが、僕は前回の29公演で7キロくらい体重が落ちまして、本当にガリッガリになってしまって。なんだか僕のほうが干殻火さん(今回インディ高橋が演じている役どころ)みたいでした(笑)。それが今回は68公演あるわけですから、大丈夫かなとも思いながら。でも最後まで楽しみつつ、エネルギーを出していきたいと思います。 斗真座長とは稽古に入る前に二人で殺陣を練習したりしていたこともあって、刀を合わせるのもとてもやりやすいです。本当に頼りになる座長だなと思っています。
三宅弘城
今まで新感線でやらせていただいた役はウツケ者とロボットしかなかったんですが、今回は初めて比較的まともな人間の役をやらせていただきます(笑)。武蔵坊弁慶役なので錫杖という長い武器を使った“長モノ”の立ち回りになるんですが、それも初めてですし。初めての赤坂ACTシアター、初めての博多座と、初めて尽くしの公演です。50歳を過ぎてここまで初めてのことに挑めるのもなかなかないと思うので、その幸せを噛みしめながらも経験者ばかりの中で、ひとり苦戦しております。 それにしても、まともな人間のセリフをしゃべるのってこんなに難しいんだなと。これまでにも、まともな役はやってきているんですけど、新感線ではだいぶズレている人の役をいつもやっていましたので、それが日常だったからか、なんだかすごく恥ずかしいんですよ。「おい、行くぞ」って、それくらいのセリフでも恥ずかしくてどういうトーンで言えばいいか分からなくて。ですから、あまり他では観たことのない武蔵坊弁慶になるかとは思いますね(笑)。
橋本さとし
劇団☆新感線をやるにあたって、僕の中でまずスイッチが入るのが何よりもロック魂なんですよ。ここには僕の大好きなものが、いっぱい詰まっているんです。ロック、バカでカッコイイ、笑い、そしてちょっとグッとくるところ。それらの要素が全部詰め込まれているのが、まさにこの『偽義経冥界歌』です。これぞ劇団☆新感線というものを、ぜひ観に来ていただきたいと思います。 また今回は、博多公演があるんですけれども。僕、今までいのうえさんから二回、本気の「死ね!」を言われたことがありまして、そのうちの一回が劇団☆新感線が博多初上陸の時で、出トチリをしてしまったんです。いのうえさんは当時まだ役者としても出ていて、僕を追いかけるシーンだったのに僕が出てこないから延々、舞台の上を「待ていッ」って言いながら走り回ることになってしまいまして。終演後、形相の変わったいのうえさんが僕の楽屋にバーンと入ってきて「おまえ、なんで出てこなかったんだよ」と言うので、僕は「スイマセン、劇場のケータリングの女の子としゃべってました!」と答えたら、「死ねェ~ッ!」と今まで聞いたこともないようなハイトーンボイスで本気の「死ね!」をいただいてしまいました。そんな思い出のある博多で今度こそ僕はリベンジしたいので、絶対に出トチリはせずに成長した姿をいのうえさんに見せたいなと思っています。 ちなみに二回目の本気の「死ね!」は、稽古前に橋本じゅんさんとウォーミングアップをしようと、関節技を決め合うスパーリングをやっていた時。じゅんさんにヒールホールドを決められて、でもギブアップするのは悔しいから我慢していたら、ミチッて音がして。その直後に僕が足を引きずりながら稽古場に入っていったら、いのうえさんに「おまえ、何してたんだよ」と聞かれたので「スイマセン、関節技を決め合ってました」と言ったら「死ねェ~ッ」って言われました(笑)。 まあ、ともかく。今回もこうしてみなさんと楽しく健康第一で、最高の舞台を東京、博多のみなさんにお届けしたいと思います!
そして会見の最後はやはり、生田座長の言葉で締めくくっていただきました。
生田 「今、ご覧になっていてもわかるように、記者さんを置いてけぼりにしてこっち側だけで盛り上がってしまうという、本当にアットホームな現場です(笑)。39年前に結成された劇団なんですが、僕ら客演のメンバーが入っても昔からずっと一緒にやっていたような空気を作ってくれる、本当に温かいみなさんばかりなので感謝しています。 東京公演そして博多公演、さとしさんがおっしゃっていたように健康第一でがんばりたいです。最後まで、どうかよろしくお願いします!」
さらにこの会見後には、生田、りょう、中山、藤原の4名による囲み会見も行われたので、そのやりとりもここで少しだけご紹介。
――――久しぶりの再会、ということになるんですか。
生田 「とはいえ、8カ月前なので意外とそんなにたってないかなと。稽古も“思い出し稽古”といって、今までやっていたことを思い出しながらやっているんですが、意外とみんなちゃんと覚えているので、身体も頭も冴えてるなという感じです。ここ右だっけ、左だっけ?みたいなことはありますけど、何となく身体に染み込んでいるものですね。」
中山 「いや、でもなかなか大変ですよ。僕は事前にシミュレーションをしてから稽古場に入ったりしているんですけど、いのうえさんの演出が今回から変わるところもありますしね。 りょう ちょっとずつ、変わりますからね。逆に、このちょっと変わるというのが難しいんです、以前の動きをついしちゃって「あ、違った!」ってなるので。でも、確実に面白くなっていると思います。」
生田 「立ち回りも観やすくなっているし、物語の流れもいい具合に繋がっているし。」
藤原 「新しい歌も増えたりしていますし。」
――――舞台で歌うというのは、藤原さんとしてはいかがでしたか。
藤原 「とても楽しかったです。歌によって物語がどんどん次のステージに進んでいくという感じになるので、今回も気を引き締めて歌わせていただいています。」
――――頼りになる先輩も多そうですし。
藤原 「みなさん本当に優しくしてくださいます。特に斗真さんは、自分の殺陣もあるのに私のアクションのところの居残り稽古にもいつも付き合ってくださって。本当に優しい座長です。」
――――生田さんは新感線の準劇団員と呼ばれているそうですが。
生田 「何回目から準劇団員になれるのかは、よく分からないんですけど(笑)。僕の場合は準劇団員とも言われますけど、親戚の子供がちょっと大きくなって帰ってきたみたいだと言われたりもするので、それもありがたいなと思っています。」
――――中山さんは今回初めて新感線と出会ったわけですが、いかがでしたか。
中山 「とにかく稽古場の雰囲気が明るいんですよ。それに最初はすごくビックリしました。歴史のある劇団なので緊張感が漂う現場なのかと覚悟していたら、緊張感はもちろんあるんですけど、本当にみんなが楽しそうに作っているので、それに感銘を受けたというか。」
――――生田さんとはこの作品が初共演でしたが、お兄さんぽいことはやってもらいましたか。
中山 「昨年は大阪、金沢、松本公演でしたので、各地でよく食事をご一緒させていただいたりしていました。もう、斗真くんはほとんど完璧なんです。ちょっとムカつくくらいに(笑)。」
――――何点くらいですか。
中山 「99点です。マイナス1点は、舞台用のお化粧が下手なので。」
一同 「(笑)。」
中山 「毎日多少、顔が違うんですよ。」
生田 「優馬は上手だからね。」
りょう 「そうそう、本当に上手よね。」
生田 「やっぱり慣れているからかな。優馬は料理も好きだし、手先が器用なんだよね。」
――――今回の稽古ではお弁当は持参されているんですか。
中山 「はい、持参はしているんですけど。隠れながら食べています。」
りょう 「えっ、私、見たことないです。」
生田 「この間、男子更衣室で壁に向かっておにぎりを食べていたね。」
藤原 「ええ?」
りょう 「更衣室で食べているの?」
中山 「いや、なんだかちょっと恥ずかしくなっちゃって。」
生田 「あいつ、自分で作ってきたぜみたいな空気がイヤなの?」
中山 「それはいいんですけど、それを人前で食べているということが無性に恥ずかしくなるんです。」
――――みなさんの分を作ったりはしないんですか。
中山 「いやいや、そんな僕なんかが。」
生田 「お願いしたいんですけどね。」
りょう 「したいよねえ。」
――――あと、ここが見せどころというのはどこでしょう。
生田 「優馬が歌う場面も、ちょっと増えたりするんだよね。」
中山 「はい。兄上と一緒に歌わせていただくところが。」
生田 「そうそう、あったりします。」
――――では最後に改めてメッセージをいただけますか。
生田 「東京公演と博多公演、長い公演になるんですけれども、お客様ひとりひとりのお力をお借りしながらがんばりたいと思っております。最後まで応援のほど、よろしくお願いします!」
いかにもカンパニーの仲の良さ、稽古場の温かい雰囲気がよく伝わる、笑い声に満ちた会見となりました。 ブラッシュアップされた、令和版『偽義経冥界歌』の開幕まで、あとわずか。冥界の扉が開く、その時を楽しみにお待ちください!
TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀
【公演情報】
東京・2020年2月15日(土)~3月24日(火)TBS赤坂ACTシアター
福岡・2020年4月4日(土)~28日(火)博多座
公演情報詳細は公式サイトにて!
/偽義経/表参道に登場!
只今、東京メトロ・表参道柱巻き は『偽義経冥界歌』 仕様です!
期間:12月23日(月) ~ 29日(日)
お近くにお越しの際はぜひご覧ください。
/偽義経/【東京公演】12/15(日)チケット発売!
【東京公演】2020年2月15日(土)~3月24日(火) TBS赤坂ACTシアター
この機会を是非ご利用ください。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
東京公演情報は公式サイトにて!
よろしくお願いいたします。
◎お問い合わせ
サンライズプロモーション東京
TEL 0570-00-3337(12:00PM~6:00PM)
/偽義経/【東京公演】公式サイト特別先行(抽選)のお知らせ
●受付日時:11/29(金)11:00AM~12/3(火)11:00AM
※インターネットでの抽選受付です。受付期間内にお申込み下さい。
●受付券種:S席¥13,800 A席¥10,500(全席指定・税込)
●枚数制限:お一人様4枚まで
東京公演情報は公式サイトにて!
◎お問い合わせ
サンライズプロモーション東京
TEL 0570-00-3337(12:00PM~6:00PM)
/偽義経/2020年東京・福岡公演詳細決定!
お待たせいたしました! 2019年春に大阪、金沢、松本公演で好評を博した『偽義経冥界歌』の2020年上演の東京・福岡公演の詳細が決定しました。 詳細は公式サイトをご覧ください。
【東京公演】2020年2月15日(土)~3月24日(火) TBS赤坂ACTシアター
※2019年12月15日(日) チケット発売
【福岡公演】2020年4月4日(土)~28日(火) 博多座
※2020年2月8日(土) チケット発売
/偽義経/【松本公演】当日券販売のご案内
◎販売方法
【1】電話予約による受付
★各公演日前日の正午(12:00)より、先着にて電話予約を受付いたします。
★受付席種・枚数は日によって異なり、事前の受付席種案内はございません。また、お席の場所はお客様ではお選びいただけませんので、予めご了承ください。
★受付席種は、S席・A席・B席・バルコニーS席・バルコニーA席・バルコニーB席のいずれかになります。
★チケット料金は前売り料金と同額です。
★お一人様1通話につき2枚までとなります。
★予定枚数に達し次第、受付は終了となります。ご了承ください。
★お引き取り方法は、お申し込み公演の開場時間1時間前から30分前まで、会場の当日券売場にて当日精算(現金精算のみ)となります。
★時間内にお引き取りにならないものは、キャンセルとなりますのでご注意ください。
当日券予約受付先 サンライズプロモーション北陸
TEL (新潟)025-246-3939 (12:00〜18:00)
【2】公演会場・窓口での販売
★各公演の開場時間30分前から当日券売場にて販売したします。
★販売席種・枚数は公演によって異なり、事前の受付席種案内はございません。当日窓口にてご確認ください。
★予定枚数に達し次第、終了となります。ご了承ください。
★現金のみの取り扱いとなります。
★お席の場所はお客様ではお選び頂けませんので、予めご了承ください。
松本公演情報は公式サイトにて!
●お問合せ
サンライズプロモーション北陸
TEL (新潟)025-246-3939 (12:00-18:00 )
/偽義経/ 【金沢公演】当日券販売のご案内
◎販売方法
【1】電話予約による受付
★各公演日前日の正午(12:00)より、先着にて電話予約を受付いたします。
★受付席種・枚数は日によって異なり、事前の受付席種案内はございません。また、お席の場所はお客様ではお選びいただけませんので、予めご了承ください。
★受付席種は、S席・A席のいずれかになります。
★チケット料金は前売り料金と同額です。
★お一人様1通話につき2枚までとなります。
★予定枚数に達し次第、受付は終了となります。ご了承ください。
★お引き取り方法は、お申し込み公演の開場時間1時間前から30分前まで、会場の当日券売場にて当日精算(現金精算のみ)となります。
★時間内にお引き取りにならないものは、キャンセルとなりますのでご注意ください。
当日券予約受付先 サンライズプロモーション北陸
TEL (新潟)025-246-3939 (12:00〜18:00)
【2】公演会場・窓口での販売
★各公演の開場時間30分前から当日券売場にて販売したします。
★販売席種・枚数は公演によって異なり、事前の受付席種案内はございません。当日窓口にてご確認ください。
★予定枚数に達し次第、終了となります。ご了承ください。
★現金のみの取り扱いとなります。
★お席の場所はお客様ではお選び頂けませんので、予めご了承ください。
金沢公演情報は公式サイトにて!
●お問合せ
サンライズプロモーション北陸
TEL (新潟)025-246-3939 (12:00-18:00 )
/偽義経/大阪公演開幕! いのうえひでのり&生田斗真コメント、舞台写真、公演レポートが到着!
1月上旬より稽古を重ねてまいりました2019年劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』が大阪・フェスティバルホールにて本日3月8日(金)にいよいよ開幕します!
大阪公演開幕に先駆け、劇団☆新感線主宰・演出いのうえひでのり、主演の生田斗真のコメント、 舞台写真、公演レポートが届きました!
劇団☆新感線主宰・演出:いのうえひでのりコメント
『偽義経冥界歌』は劇団☆新感線史上最大といえるほど立ち回りの多い公演です。立ち回りがダンスのようにお芝居として複雑に入り込んでいて、キャストの動きにうまく馴染まないと台詞とのリズムが悪くなり、物語のうねりが客席に伝わらなくなってしまうので、開幕までにしっかり間に合わせて良い形でお届けしたいと思っています。
生田斗真くんは、今では弟キャラではなく、すっかり立派な俳優さん。新感線のことも良く分かってくれていて、差し引き、駆け引き、気遣いすべてにおいて任せられる主役です。
大阪公演は3年ぶり。豊洲(IHIステージアラウンド東京)にずっといたので、一つの場所から解放されるエネルギー、そして劇団員が揃う楽しさもある公演です。ぜひご期待ください。
源九郎義経役:生田斗真コメント
前作『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』(2016年)は大阪フェスティバルホールにて大千秋楽を迎えました。あれから3年近く時が経ち、また同じ場所からスタート出来る事に喜びを感じています。かなり大きな会場ですが、最前列から、2階席、3階席の1番後ろのお客様まで、誰一人置いていかない、お芝居にしたいと思っています。
稽古中は橋本さとし先輩の天然ぶりに終始翻弄された稽古場でした。久しぶりに本公演に参加する、さとしさんと、それを心から喜んでいる劇団員の皆さん。素晴らしい連帯感と幸せに満ちた稽古場でした。
『偽義経冥界歌』は久しぶりの劇団☆新感線の新作!とにかく役者が駆け回る!闘う!歌う!少年漫画のようでありながら、誰もが楽しめるスペクタクル作品です。難しい事は考えず、僕らが創り上げる劇空間にお付き合い下さい。
劇団☆新感線版アベンジャーズ×ハムレット×リメンバー・ミー!さぁ訳が分からなくなってきただろう?楽しみになってきただろう?自信あり!そして当日券も数枚あり!劇場にて、、、否!冥界にて待つ!
【公演レポート】
生田斗真が新たなる英雄として覚醒する!正真正銘のモンスター級超大作。
「くぅぅうーーー!」。観劇中、何度声にならない歓声を発したことか。豪華絢爛、疾風怒濤、目に入るすべてが名場面。「物凄い瞬間を目にしている…」という感動と興奮が加速度的に高まっていく。正真正銘、過去最強のクオリティで贈る、劇団39年の歴史と進化が詰まったモンスター級超大作だ。
物語は冒頭から、能天気な場面と互いの刃が喉元を掠めるような、緊張と緩和が交互に押し寄せる、心臓ドキバクの展開に。登場人物らは笑顔の裏で「使命を忘れるな」と表情を引き締めるから、いよいよ何が真実で誰が味方か分からない。そんな状況にも、ワケあり偽義経がお構い無しに出陣の狼煙をあげる。均衡を破り運命の歯車が動き出す、最高にワクワクする幕開けだ。
劇空間に巨大な岩窟や海原を出現させる美術や映像、笑いや激情を増幅させる照明や音楽、機能美を備えた華麗な衣裳まで。洗練されたスタッフワークが作品に一層の深みと芸術性を与える。ステージは舞台の一番奥の方から舞台面まで階段状に伸び、戦闘場面では兵士が客席前方にまで飛び出すような迫力に圧倒される。
切り込み隊長の早乙女友貴が華麗な剣術で物語に弾みをつけると、主演の生田斗真が快活に登場。場違いな状況でダブルピースを連打するほどには無邪気だが、思わぬ機転の良さでピンチをしのぐ只者らしからぬ片鱗もチラリ。漏れなくイケメン要素も盛り込まれ、多彩な表情に首ったけ。弟役の中山優馬は、怖いくらいの従順さがかえって後の豹変ぶりに期待を持たせる。母親で巫女頭でもあるりょうは瞬時に仏と鬼の形相を入れ替え、粟根まことは鋭い眼光そのままに、チュッチュとラブに呆ける姿が新境地。そして、居並んだときの迫力と安心感が半端ない、橋本じゅん、橋本さとし、山内圭哉の渋メン手練れトリオだ。彼らが否応なく主人公を修羅場へと導いていく。やがて、藤原さくらの甘く切ない歌声が冥界の扉を開けるとき、生田斗真が覚醒するーー。血と義の狭間で偽義経は何を思うのか、しかと見届けたい。
公演レポート取材・文:石橋法子 / 撮影:田中亜紀
/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート 橋本さとし篇
『偽義経冥界歌』のヴィジュアル撮影レポートの、ラストを飾るのは橋本さとしさんです。2018年の『メタルマクベス』disc1で劇団☆新感線の舞台に、なんと21年ぶりに復活を果たしたさとしさん、今回は奥華一族の当主で、生田斗真演じる“偽義経”こと玄久郎の実父である<奥華秀衡・おうがのひでひら>を演じます。
一族の長ということもあり、貴族風の衣裳に口髭という貫禄あるいでたちに「なんだか新鮮!」と周囲のスタッフ陣。烏帽子は2種類用意してあり、まずは長めのものから装着してみると、あちこちから「長いなあ~!」との声が。すると早速「顔が?」と自ら反応するさとしさんに、「顔も!!」と間髪入れずに即答するスタッフたち。
アートディレクターの東學さんは「これも、面白いっすけどねー」とニヤリとしつつも、他のキャストとのバランスも考えて結局は短めバージョンの烏帽子を被ることに。「長いほうが僕の顔の長さをカバーできると思ったのに!」とボヤくさとしさんに、「いや、こっちのほうがホッとする長さやから!」と、東さんは苦笑い。
立ち位置でスタンバイすると、衣裳スタッフが左右のバランスを見ながら、袖の張り具合を確認。その間、メイクスタッフは口髭の流れを丁寧に整えています。カメラマンの渞( さんずいに首=みなもと )忠之さんから「ちょっと偉そうにしてみてください」と言われたさとしさんが早速グッと胸を張り、ポーズを決めると撮影開始。
「少し顎を上げて、真面目な顔で」「次はちょっとだけ優しい顔で」「今度は穏やかな表情で」など、繰り出されるさまざまな注文に応えていくさとしさん。衣裳担当の竹田団吾さんが「ちょっと神秘的な感じ、雅な感じもいいねえ」と笑顔で見守っていると、さとしさん本人は「神秘的? そうかなあ??」と複雑な表情。東さんから「どうしても悪い人に見えるな」と言われると、「俺、基本は悪顔(ワルガオ)やからねー」と笑っています。
「お、今の、いけてんちゃう?」とモニター映像を確認した東さん、納得いくカットが撮れたようで「OK!」との声が出るや否や、速攻で「ありがとうございます!」とモニター前に足を運ぶさとしさん。撮影済みの粟根さんの写真と、今のOKカットが並べて映し出されている画面を目にすると「粟根さんとのツーショットも、めっちゃうれしいですよ!」と、満足げにニッコリ。
撮影後、さとしさんにも今作『偽義経冥界歌』への想いと共に、改めて劇団☆新感線の舞台に再び出演することについてを語っていただきました。
――『メタルマクベス』disc1で復活を遂げてから、こんなに早く、またしても新感線の舞台に立たれるとは。
なんだか、肩透かししたみたいなスピードですよね(笑)。「21年ぶりに『メタルマクベス』で、さとしが劇団☆新感線に復帰!」と言われ「これは貴重だ!」と思われていた方もいらっしゃったと思いますが、今年もまた観れます(笑)。といっても、今回は僕の中ではちょっと意味合いが違うんですよ。『メタルマクベス』の時は、disc1に出ていた劇団員は(橋本)じゅんさん、粟根(まこと)さん、(山本)カナコ、いそちゃん(礒野慎吾)、吉田メタル、村木仁だけでしたが、今回は劇団員ほぼフルメンバーの中で一緒にできるので。そして中島かずきさんが書き下ろす、いのうえ歌舞伎という意味では僕としては『野獣郎見参!』(1996年)以来ですからね。そういう意味では今回は、より新感線時代の自分に帰れるような気もします。それでいて役柄は、イケイケキャラが多かった当時とはだいぶ違うキャラクターですからね。
――中島さんが、現在のさとしさんに合わせて書いたわけですね。
はい。かずきさんが、今、さとしにこういう役をさせたら面白いんじゃないかというところを狙ってあて書きしてくださったんだろうと思います。当初は、立ち回りのことを心配されていたみたいなんですけどね、もう50歳も越えていますから。でも『メタルマクベス』をかずきさんが観に来た初日に「まだまだイケるね!」とおっしゃっていたので、どうやら自分が予想した以上に立ち回りが多くなりそうです。僕は現役の頃は“肉体労働班”で、身体を動かしてナンボだったんですよ。今もその点は相変わらずということになりそうなので、また体力を作り直して参加しようと思っています。
――そして今回の39興行は、ちょっと珍しい公演形態ですね。2年にわたる長丁場になりそうですが。
ホントですよね。でも僕にはこのスケジュール、有難いんです。『メタルマクベス』は東京公演しかできなかったので。やっぱり劇団☆新感線は大阪出身の劇団でもあるし、僕自身も大阪出身だから、その大阪から始められるというのは、本当にうれしいし。そして長丁場な分、それだけ長く新感線にいられるわけですからね(笑)。
――『偽義経~』というこの物語の内容に関しては、いかがですか。
やっぱり今回も、かずきさんワールドだな!と思いましたね。それぞれのキャラクターが本当にイキイキと描かれているので、この世界観の中に自分も入れるということがとてもうれしいです。かずきさん自身も嬉々として書かれているんだろうなということが伝わってきました。リアリティのある嘘に、ケレン味とエンターテインメント性がふんだんに盛り込まれていて、時代背景もしっかり描かれている中にフィクションとノンフィクションがうまくミックスされている。かずきさんとはこの間、再演になりますけど『戯伝写楽』(2018年)という作品でも久しぶりに一緒にやらせていただいているんです。その時も数々の江戸時代の有名人たちが物語に登場し、やはり嘘と真実が絶妙に混ざり合った物語になっていて。お客様に「もしかしたら、こういうことだったのかもしれない」と思わせる説得力があるんですよね。
――今回もきっとそんな感じになりそうですよね。嘘とまことが入り組んで。
そうですね。タイトル自体から“偽”って字が入っていますし。『~写楽』の時も“戯伝”でしたけど(笑)。
――史実を知っていると、より面白いのかもしれません。
そう思います。正直、この時代のものって馴染みがそれほどないので、僕も稽古に入る前の準備として、時代背景に関することを自分なりに研究してから物語世界に入ろうかと思っています。
――そして今回の主演は、生田斗真さんです。
僕、ずっと一緒にやってみたいなと思っていたんです。しかも今回、僕は斗真くんのお父さんなんですよね。あ、そうか、いよいよ自分もそういう年代になってきたかとしみじみ思いました(笑)。僕の中で、お父さん役はもちろん、雅で、権力者だという役回りって初めてなんですよ。そこはやっぱり、かずきさんが今の自分にあてて書いてくださったキャラクターだと思うので。それにたとえ自分の持つ器の中にデータがなかったとしても、いのうえさんが引きずり出してくれるはずですからね。ここはもう絶対的な信頼関係の下で、いのうえさんをひたすら信じて役を広げていこうかなと思っています。
――また、稽古場でいのうえさんの演出が受けられることに関しては。
楽しみですね。いのうえさんの前では自分の持っているものすべてが発揮できるんです。正直、不安はあったんですよ、『メタルマクベス』の時。21年ぶりのいのうえさんの演出に、自分はちゃんとついていけるだろうか、と。そして案の定、いのうえさんの演出は今でも、20代の頃の僕へのリクエストとほとんど変わらなかった。「空中で一回止まれ!」って、まだ言わはるんや!と思いました(笑)。「マジですか!?」って内心思うんですが、そこで僕も素直に「ハイ」って返事するので。できないことでも、気合さえ入ればできるような気になってしまう(笑)。だけど、その変わらなさ加減が本当にうれしかったです。いのうえさんの中にいる、橋本さとしは昔のままのさとしで、僕の中でのいのうえさんは今もずっと絶対的な存在で。いのうえさんの言うことに関して、僕が決して首を横に振ることはないのでね。
――では今回もその関係性のままで稽古に臨む、と。
はい、そうですね。自分が劇団を抜けてから以降、いろいろなゲストが出演されるようになってから主演を張られてきた方々の中でも、最も劇団☆新感線っぽい雰囲気を持つ方と言えそうな生田斗真くんを主演に迎え、そこに橋本じゅんさんや昔からずっとやり続けている先輩、後輩たちと一緒に僕もこの中で演じられることが本当にうれしい。かつてサンシャイン劇場やシアターアプル、大阪で言えばシアタードラマシティや近鉄劇場でやっていた頃の新感線の懐かしい匂いをぜひ、お客様にも感じていただきたいです。新旧のメンバーがずらりと揃って、ここ最近で一番劇団☆新感線っぽい作品が作れたらいいなと思っています。劇場で、お待ちしています!
TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀
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