/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート  中山優馬 篇

生田斗真さん演じる主人公の弟<奥華次郎泰衡おうがのじろうやすひら>に扮する中山優馬さんは、今作が劇団☆新感線に初参加なのに加え、生田さんともこれが初共演になるということでも注目を集めています。さらに大阪府出身ということもあり、スタジオ入りするなり、関西地方出身者が多い新感線スタッフ陣と「出身はどこ?」から始まり、「その学校知ってる!」「実家が近所!!」などなど、ローカルなおしゃべりでひとしきり盛り上がっています。そうしてすっかり打ち解けたところで控室に向かい、メイクと衣裳の着付けへ。

時間のかかる準備を終え、衣裳と烏帽子をつけた中山さんがフロアに再登場すると、「爽やか!」「好青年!!」「すごく似合うね!!!」と四方八方から声がかかり、ちょっと恥ずかしそうに照れ笑いする中山さん。早速、決められた立ち位置にスタンバイするとキリっとした表情でレンズを見つめます。

顎ひもの位置が、襟の合わせた部分に重ならないように微調整すると、撮影がスタート。アートディレクターの東學さんが「ちょっと顎を引いて」と指示するほか、あとは身体の向きを多少修正するくらいで、全く問題なく着々とシャッターが切られていきます。「お、今のいいね!」「はい、OK!」と、ちょっとビックリするくらいのスピードでOKカットが撮れてしまい、ここで撮影は無事に終了。この早さは中山さんにも予想外だったようで、キョトンとしつつ「え、いいんですか、もう大丈夫なんですか?」と聞くと、モニター前で最終チェックをしていた東さんもスタッフ陣もみんな揃って「カッコよかったよ!」と、笑顔で大きく頷いています。

このヴィジュアル撮影の直後に、中山さんに劇団☆新感線に初参加することや、作品への想いなどを語っていただきました。

――新感線に初参加することが決まった時、まずどう思われましたか?

「わっ、新感線だ!」って思いました。これはもちろん、うれしい「わっ!」です(笑)。ただやっぱり、プレッシャーも同時に感じました。うちの事務所の人たち、後輩も含めて何人も新感線の舞台には出させてもらっていますから、僕としては「ヤッター!」という気持ちもあります。新感線の舞台は、まだナマで観たことはないんですが、とにかく“エンタメの極致の劇団”という印象を持っています。

――台本を読まれた感想はいかがでしたか。

いや、まさに新感線って本当にこういう感じなんだ!と思ったというか。ともかく自分としては、ものすごく大変なことになりそうだなと思いました。

――本格的な時代劇に出る、ということに関してはどうですか。

時代劇というとそれほど経験はないほうかもしれないですが、和物の芝居には何本か出ていますし、歌舞伎の経験もあるので。そういう意味では久しぶりにこういう衣裳を着て、懐かしさを感じたりもしました。

――でも、あの衣裳で刀を振り回して思いっきり立ち回りをする、というのは新鮮かもしれないですね。

はい。相当、体力も必要になりそうですし。だけど、とても楽しそうだなとも思っています。

――しかも、生田さんとはこれが初共演になりますし。

いやあ、うれしいです。やはり、ジャニーズ事務所の中で役者として確固たる地位を築いている方なので。その方の芝居を間近で見られるというのはとても勉強になるでしょうし、ありがたいですね。

――中山さんはさまざまな劇作家、演出家の舞台に出ていらっしゃいますが、映像とは違う舞台ならではの面白さはどういうところに感じられていますか。

映像との決定的な違いは、やはり舞台上には生身の人間がいるということでしょうか。実際に呼吸が聞こえるというか、見えるというか。目の前で人間が生きている姿をそのまま観られるというのが、お芝居の一番面白いところだなと思います。

――今回、アクションがいっぱいあることに関してはどうですか。

そうですねえ。これまでも結構、アクションや殺陣をやらせてもらってはいるんですけど、実を言うと得意分野じゃないんです(笑)。むしろ苦手なほうなんですよね。でも、そういう苦手なものに挑めたり、初挑戦のものがあったりするとよりワクワクするほうなので、この機会に思い切りがんばろうと思っています。

――共演者の中で、生田さん以外で気になる方はどなたですか。

橋本さとしさんですね。気になります(笑)。僕、大阪で舞台作品を紹介したりする番組をやっていまして、それでロケに行ったりもしているんですが、そこでちょっとご縁があってさとしさんとは何度か共演させていただいているんです。さとしさんが出演される舞台の稽古場に、自分がインタビュアーとして取材に行き、いろいろなお話を聞かせていただいていて。だから今回ご一緒できると聞いて、すごくうれしかったんですよね。

――しかもお父さんの役で。

まだ僕が台本をもらっていないくらいの時期に大阪でお会いすることがあって「よろしくお願いします」と挨拶させていただいたんですけど。「俺が、お父さん役だからね」ってフライング気味に教えてもらって「あ、そうなんだ!」って(笑)。

――そして、生田さんがお兄さん役です。

いや~、ホント贅沢ですよ(笑)。舞台の上とはいえ、あんな兄貴を持てるなんて光栄です!

――藤原さくらさんとは初共演ですね。一緒に歌ったりする場面もありそうですが。

そうなんですよ。歌、がんばらないと!と思いました。今回、本当にがんばらなきゃいけないポイントがたくさんあるんです。

――外部の公演に出る時の面白さや難しさは?

どうなんでしょうか、今は勉強させていただいている、という気持ちが強いです。さまざまな経験をさせていただけることもあって、またさらに勉強ができるなあってどの現場でも思いますしね。そしてどの現場でも年齢的には下から数えたほうが早いので、その点はありがたいです。

――みなさんに教わったりできるし。

「おまえ、そのキャリアでそんなミスするなよ」とは言われないですから(笑)。まだ「おまえ、キャリアないなあ、まだまだだな」と言われる立場でいられるのは、とてもありがたい。だから今回もあまり気負いせずにいこうと思っています。

――特に今回の公演について、自分の中でテーマや目標はありますか。

早めにダサいところを見せたいですし、早めに恥をかいておきたいなと。

――そのほうが、稽古がうまくいく?

そうですね。誰よりも最初に、大きな声を出していくつもりでいます。

――稽古場では、みなさんにかわいがっていただけそうですね(笑)。

ぜひ、かわいがってもらいたいです(笑)。

――稽古前に準備しようと思っていることは。

時代劇ならではの所作とか、基本の動きくらいは改めてもう一度予習しておこうかと思います。

――ではお客様に向けて、中山さんからメッセージをいただけますか。

とにかくものすごい方々が出ていらっしゃる舞台ですから、これは必見モノですよ!ということと。なにより自分たちと同じ人間たちが目の前で生きて、その生きざま、ドラマをナマで目撃できるという空間は、やはり芝居ならでは味わえるものなので。この機会にぜひ劇場で、それを体感していただきたいと思います。僕も精一杯、がんばります!

TEXT:田中里津子 映像撮影:エントレ

コメントは受け付けていません。