/けむり/アワブロ11<最終回>「さあ!始まるよ!始まっちゃうよ!」

さあ! 始まるよ! 始まっちゃうよ! けむりの軍団! 皆さんも早く見たいよね! 稽古場レポートなんてしてる場合じゃないって!

ええと、そうですね。それどころじゃないですもんね。じゃあ、ま、このアワブロもそろそろ終わりにしましょうか。

もうね、最後だからジャンルにとらわれずに、稽古場で撮れた面白写真を掘り返して、ドンドンご紹介いたしましょう。最後だからいっぱいだよ!

劇団員の中でも、ここまであまりご紹介してこなかったインディ高橋くんと吉田メタルくん。この二人は今回コンビですが、あまり出番がありません。これまた威勢だけはいいが頼りない浪人コンビでして、なんとも情けない感じが漂ってきます。

なんでしょうか、インディ君のこのヘニョッとしたカンジ。水気の少ない干からびた身体と共に切なさがにじみ出してきます。横で話しかけているのが筋肉ムキムキのメタルくんであるのが更に際立たせていますね。あと、後ろで聞いている成志さんも面白い。

この二人の情けなさはこのすぐ後のシーンで最高潮を迎えます。

どう、二人して正座して、なにやら言い訳とかしている姿。いい大人ではありますが、これでも劇団員としては比較的若手の二人です。今回もなかなか良い味出してくれていますよ。

あ、そうだ! 劇団員と言えば右近健一さんの写真がありませんね。ええと、すみません。今回、私と右近さんはコンビの役でして、ということは私と出番が同じというコトでして、つまり写真が撮れないのです。右近さんファンの皆様には申し訳ありませんが、そこは本番のお楽しみに取っておいて下さい。今回ももちろん右近さんには歌い上げて頂きますよ!

まあ、そんなワケで私が出ていないシーンならば稽古の写真が撮れるのですが、特に狙ってないのに面白い写真が撮れてしまう場合があります。まあ偶然ですね。数多くの写真を撮っていると、偶然のシャッターが切り取った、いわゆる「奇跡の一枚」が生まれたりするのです。そう、奇跡の一枚からスターダムを駆け上がったあの橋本環奈さんのように!

では、ウチの橋本環奈さんの奇跡の一枚をご覧下さい!

どう! 奇跡の一枚でしょ! 別に狙って撮ったんじゃないんですよ。普通に稽古風景を撮っていたらたまたま撮れちゃったんです。撮れてしまったんです。これはもう、みなさまにお披露目するしかないでしょ。この一枚を足がかりに是非ともスターダムを駆け上がって欲しいと思います。

この奇跡の一枚を出してしまった後では他の写真も出しにくいのですが、気にせずいきましょう。そうしましょう。ちょっと面白い程度の写真ならたくさんありますから。

例えばこの成志さんと仁ちゃんの写真。

まあね、爆笑とはいきませんが、そこはかとなく面白い写真です。このお二人の顔をじーっと見ていると、ジワジワと可笑しさがこみ上げてきませんか? きませんか。そうですか。

じゃあ、こちらの成志さんとエマさんの写真ならどうですか。

あるシーンでは、エマさんが成志さんに何やら報告した後に、別の人たちの会話が進行します。つまりその間、この二人はオフ芝居で繋がなくてはなりません。

ただ、みんながまだセリフを覚えきっていなかったので、そのオフ芝居がやたらと長くなってしまいました。そうなればもう間を埋めるために二人のアドリブ合戦です。ただただバカな質問とバカな答えのやりとりでしたが、長いシーンをやりきった後なので、汗だくのエマさんが必死になって答えていたのが面白かったんですよ。これまたジワジワくる写真です。

じゃあ、こういうのはどうでしょう。あるシーンでの河野くんの動きが面白かったのでGIFアニメにしてみました。

何かを激しく身振り手振りで主張している河野くん。そしてそれを冷ややかに見ている聖子さん。河野くんが妙に真剣なのも面白いし、Tシャツがカワイイのも気になりますけど、聖子さんの首が微妙に揺れているのも可愛らしいですね。ずっと見ていられるアニメです。

さあて、「けむりの軍団」稽古場レポート・アワブロの最後を飾るのは毎度お騒がせ娘の中谷さとみさんにお願いいたしましょうか。味噌汁泥棒が出たぞー!

以前にも書きましたが、稽古場には大量のお菓子があるのですが、先輩たちの差し入れなどでカップラーメンやカップ焼きそばも結構あるんです。

ある日、そんな差し入れの一番手前にカップ味噌汁があるのを見つけたさとみさん。「コレ、誰かが作ろうとして置いたんかなぁ」とか言いながら、ちょっとだけ周りを見回し、気を使う振りだけして、スグに作り始めてしまいました。

丁度食べているところに稽古を終えた宮下今日子さんが戻ってきて一言「それ、あたしの〜」。そのお味噌汁は今日子さんのだったのです。今日子さんが作ろうと思って持ってきて、出番が始まるから置いていったモノだったのです。

おにぎりに合うから丁度良いと思って、とはさとみさんの言い訳。日本語としては正しいのに、まったく意味が判りません。それはただの味噌汁泥棒です。翌日、今日子さんのためにお詫びとしてカップ味噌汁を三つ買ってきたさとみさんでした。

あ! ここに右近さんがいたね。

味噌汁泥棒だけではなく、様々な人々が入り乱れる「けむりの軍団」。戦国末期、目良家と厚見家。一向宗勢力と謎のけむりの軍団。ヤクザと博徒、農民と町人。様々な人々が複雑に絡み合い、嘘とハッタリ、空約束と泣き落としとが乱れ飛ぶ、クロサワ映画っぽかったり落語っぽかったりする話。十兵衛と輝親、紗々姫と源七、四人のドタバタ珍道中と、それに巻き込まれる大勢の可笑しな物語をお楽しみ下さいませ!

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