/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート 粟根まこと篇

今回の『偽義経冥界歌』では、誰もが知る歴史上の人物<源頼朝(みなもとのよりとも)>を演じることになった粟根まことさん。今回のヴィジュアル撮影では本格的な鎧を着込むことになり、出演者の誰よりも着付けに時間をかけて準備します。着付け中の控室を覗いてみると、いつものスタッフ陣に鎧担当のスタッフも加わり、ひとつひとつ、パーツを装着していっています。

「へえー、昔の人はこれで戦うの?」「装飾美がすごいね!」「なんかちょっとガンダムみたい……」などと、口々に感心しながら着付けを見学するスタッフたち。よく見ると左右でデザインが違うパーツがあるのですが、それは「馬に乗っているから、左手が伸ばしやすいように違うデザインなんですよ」と教えられ、「ホント、よく考えられているよね!」と、粟根さんも着付けされながら興味深く耳を傾けています。紐も、一見すると蝶々結びのようにも見えますがちょっと違う特殊な結び方で、ピッと引っ張るだけですぐに取れるような工夫がされているのだとか。

烏帽子をかぶってフロアに出てきた粟根さんの姿にも「また、こういういでたちも似合う!」「お仕え申したいねえ」「戦う衣裳だね、素敵!」と絶賛の嵐。すると、衣裳スタッフが背後のひもの特殊な結び方を熱心に写真で記録したりもしていたため、「なんだか今日は被写体というより、鎧のモデルになった気分ですね……」と呟く粟根さん。

しかし、これだけしっかりと本格的に着込んだというのに、実を言うと足元はスリッパ! これには「なんて無防備な!」と、周囲はみな大笑い。

クラシックな眼鏡を装着したバージョンと、しないバージョンを両方撮影することになり、まずは“ナシ”からということで眼鏡をはずすと、「取った途端にカッコイイ!」「いかにも公家っぽい」とのコメントに加え「でも瞳が見えた途端にやっぱり殺し屋に見える!」とのお馴染みの意見には、ニヤリと笑う粟根さん。キリっと表情を引き締め、撮影が始まるとその凛々しさに「このまま大河ドラマに出られそうだねえ」との声も聞こえてきます。

カメラマンの 渞 忠之さんの指示で、身体の向きを変えたり、右手を挙げたり、口元をギュッと結んだり。さらにアートディレクターの東學さんからは「もっとぐわーっと睨んで」「次は無表情で」「めっちゃ怖い顔して。もう充分怖いけど!」などなど、細かい表情のリクエストが飛んでいます。

後半は眼鏡“アリ”のバージョン。眼鏡を装着すると早速、「粟根さん、キター!」と拍手が。眼鏡の位置を調整すると、再びシャッター音に合わせて無表情からニヤッと笑ったり、眉間に皺を寄せたり、やがて怖い顔へと、徐々に表情を変化させていきます。すると、このタイミングでスタッフがあることに気づきました。「源頼朝を、みなもと(さんずいに首)さんが撮ってる……!」「ホントだ!!」と、ここでまたしてもひとしきり盛り上がるスタジオ内。この日の撮影も順調そのもの、なのでした。

撮影終了後、粟根さんにも源頼朝を演じることや、作品への想いなどを語っていただきました。

――まずは本日の撮影の感想から、お聞かせいただけますか。

今回着させていただいたのは撮影用の鎧で、ほぼフル装備です。これが舞台用のものではないので、大変重い。重くて分厚いし、こしらえがすごく豪華で、本物を着た感があってなんだかすごくありがたかったです。戦国時代の人って、大変ですね。あんなの、ひとりでは到底着られませんから。

――あんなにいろいろ細かくパーツが。

分かれているとはね。あれも、長年かけて編み出された効率的なものなんでしょう。その上、美しさも備えているんですから素晴らしい。今回は偉い人の役なので、チラシではこうして立派な鎧も着込んで偉い人風に写りますけれども、本作の頼朝は一切戦いませんからね。おそらく本番では、すごく情けない頼朝になっていることでしょう(笑)。

――今回、頼朝役をと聞いた時は、どう思われましたか。

まさか、自分が源氏の棟梁を演じることがあるとは思いもしませんでしたから。だいたい、派閥の長というものをやったことがなかったですし。

――トップの右腕とかは、やったことがあっても。

そう、部下ならやったことはあるけど、トップはやったことがないので。しかも別に誰かに操られているというわけでもなく、ちゃんとした長ですからね。今回は奥華一族と、鎌倉方というか源頼朝方と、平家はほとんど出てきませんから、京都の公家チーム、この三つ巴の戦いで、その中のひとつの一応リーダーです。ま、たいしたことはしませんけどね。

――頼朝なのに(笑)。

色恋沙汰ばかりという(笑)。もともと頼朝ってあまり、戦の前線で戦う人ではなく、政治家的な人なんだと思います。いろんな外交手腕を使って、鎌倉幕府を作り上げたので。

――自ら刀を振り回したりはしない。

戦うのは、義経ら弟たちにまかせていたようです。

――今回は、史実入り混じった物語になっていますね。

しかも結末としては、ほとんどが史実通り。もちろんフィクショナルな展開はありますけれども、歴史の流れとしては史実と同じになっているところは、いかにも中島さんらしいこだわりですよね。そして、勢力が二転三転して最終的には、絶対にここでは誰とは書けない悪役が出てきて、それにどう義経が立ち向かうのか……!?というところが見ものなんじゃないかなと思います。

――そして主役を演じるのが、生田斗真さんです。

まさに今回の見どころは中島かずきの、いのうえ歌舞伎としては『蒼の乱』(2014年)以来の完全新作だということと、いのうえ歌舞伎の新作で主演を張るのは初めての生田斗真くん。この顔合わせから、何が生まれるか?というところなんじゃないかと。斗真くんが新感線に出た最初の作品は『スサノオ~神の剣の物語』(2002年)だったので、これも一応いのうえ歌舞伎ではあるけど主役ではなかったし。あと『Cat in the Red Boots』(2006年)は戸田山雅司さんの脚本でしたし、『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』(2016年)は宮藤官九郎さんの脚本だったので。そういう意味では斗真くんが憧れていた、いのうえ歌舞伎のセンターを初めてがっつり張れるわけなんですけど、役柄としてはやっぱり今回も結局“おバカさん”キャラなんですよね(笑)。でも政治的駆け引きがあったり、呪術的な力を持つ人たちと張り合ったりできるというのは、やはり偽義経が持っている行動力とポジティブさが苦難を打破する力になるので、まさに斗真くんらしい活躍がこの舞台でも楽しめるのではないかと思います。

――斗真さんでないと演じられないキャラですよね。

そうです、ひたすらまっすぐな感じの……強いバカ。とにかくピュアなんですよ。そのピュアさが強さにつながるというところが、きっとラストでぐうっと盛り上がるはずです。ああやって勝つのか!と納得するシーンになることでしょう。あともうひとつ、僕が個人的な見どころ、聴きどころだと思っているのが藤原さくらさんの歌声。初舞台ということですが、歌姫のような役ですからね。その歌声はもちろん、楽器も物語の重要なキーポイントになりますので、ギタリストとしての藤原さんのファンの方も楽しめるし、シンガーソングライターだと思っていた一般のお客さんもきっと「へえ、こういう人なんだ!」と驚いていただけるのではないでしょうか。歌の力のすごさは、この間までやっていた『メタルマクベス』でも思い知らされましたが、今回はそれが再び顕著に表れるのではないかと思いますね。その『メタルマクベス』disc1ではチラシの一番上に名前が載っていた橋本さとしくんが、今回は一番下、トメの位置におりまして。『メタルマクベス』ではランダムスターとマクベスという激しく苦悩する難しい役回りでしたが、今度は斗真くん演じる偽義経こと玄久郎と、中山優馬くん演じる泰衡という、ふたりの息子の実の父。実際にお父さんでもある橋本さとしがこの役をどう演じるのか、前回とはまた別の重さを堪能させてくれるのではないかと思います。さらに、いまや売れっ子の山内圭哉くんは、いのうえさんの信頼も厚い俳優さんで。今回は、橋本じゅんさんと三宅弘城さんがダブルキャストで演じる弁慶役とコンビを組む役なので、もしかしたらいろいろと割を食うのかもしれない、振り回される役まわりになるかもしれないですが(笑)。でも彼は本当にうまいので、びしっと決めてくれるはずです。それから、りょうさんですね。『髑髏城の七人』Season花の時、私はご一緒できませんでしたので、個人的にも今回共演できることがすごく楽しみです。そして『蒼の乱』以来の早乙女友貴くん。あの時はまだ17歳の初々しかった男の子が、いまや結婚し、夫となっていて。さらにぐっと成長した友貴くんとご一緒できるとは、本当に楽しみです。それに加えて、ほとんど裏キャラクターのようになっておりますが、新谷真弓さんが久しぶりに新感線に出ます。これも、マニアにはたまらないんじゃないかと思うので、ぜひ東京の新谷ファンは大阪公演か、金沢公演、松本公演を観に来てください。あと、そうそう、今回は奥州“藤原”の話に“藤原”さくらさんが出るということと、今日“源”頼朝の写真をカメラマンの“ミナモト”さんに撮っていただき、この東国武士たちの話のチラシを“東”という苗字の男がデザインするという、ね。ま、學さんは大阪の男ですけど(笑)。こうしていろいろな偶然がスタッフにも絡んできているという、大変おもしろいことになっております。

――良くできています(笑)。

まあ、日本人は判官贔屓ですので、もともと義経人気はとても高く、どうしても頼朝や梶原景時は悪者にされてしまいがちで。しかも今回は一切自分は戦わない軟弱な頼朝を守ってくれるのは、川原正嗣さん演じる強い景時ですので、アクションは景時にまかせます(笑)。とりあえず源平の時代と言っても、平家の話はほとんど出てきませんから源平と、奥州藤原三代のごく基本的なことについて、中学や高校で習う程度のことだけでもちょっと調べておいていただけると、物語がさらに楽しめるんじゃないかと思いますよ。

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀

/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート 藤原さくら篇

「おねがいしまーす!」という明るい声と共に、スタジオのフロアに登場した藤原さくらさん。その可憐ないでたちに「あら、カワイイ!」「顔、ちっちゃいね、手のひらサイズ?」とスタッフたちが思わず声をかけると、藤原さんも「えへへ」と照れ臭そうににっこり。今回、劇団☆新感線には初参加の藤原さん、<静歌>という役は“歌うたい”という役回りではあるものの、今日のヴィジュアル撮影では楽器も持たないので歌い手の要素はあまりなく、ただただキュートな着物姿。“姫カット”のようなヘアスタイルも、ふだんの藤原さんとはまったく違うイメージで新鮮です。

カメラの前に立ってバランスを見ると、ちょっと帯の位置が高めだったため、衣裳スタッフがその場でギュッと下げて、調整します。「よいしょ!」と下げる衣裳さんに、ニコッと微笑む藤原さん。「なんだか瞳がキラッキラしてるよね!」と、ますますスタジオ内のテンションは上がる一方。

アートディレクターの東學さんがモニターで部分的にアップにしてみたりしながら全体をチェックした結果、口紅の色を、より濃いめの赤に変更することに。その場にメイク担当スタッフが口紅を持参し、藤原さんは目を閉じて口紅を塗ってもらっています。

やがて準備が整うと、撮影開始。東さんはまず「ハイ、真顔で!」と表情を指示し、その後も「もうちょっと顎をひいて」「だんだん、微笑んでいって」など、細かくリクエストを出していきます。じわーっと少しずつ笑顔になっていく藤原さんに「かーわいいっ!」と、またあちこちから声が上がります。

襟の合わせの位置をきっちりセンターにくるようにし、頭の位置もまっすぐになるようにモニターでチェック。ちょっと油断するとすぐ首が斜めになってしまうようで「ほら、首がまた傾げてきてるよ」と言われると、無意識だということもあって藤原さん自身はちょっと困り顔。そこでカメラマンの渞(みなもと)忠之さんが「まっすぐ立つって、意外に難しいんだよね。でも、ちゃんと指示するから大丈夫!」と心強い言葉をかけると、「ハイ!」と元気よくお返事。

照明を直すちょっとした合間にはBGMの音楽のリズムに合わせて身体を揺らしてみたり、キュッと目を閉じてみたり、撮影レポート用のカメラを見つけてこっそりピースサインを送ってみたり。徐々に緊張もほどけてきている様子です。

後半には「じゃ、次はもっと優しい表情で撮ろうか」と注文が入り、「ハイ、やさしーく」「お、ええね、かわいいぞ!」などの声に混じって、やはりまたしても「ほら、首が倒れてきたー」と指摘されてしまい、柔らかい笑顔と苦笑いとを交互に見せてしまう藤原さんなのでした。

撮影終了後、劇団☆新感線には初参加、しかもなんとこの作品が記念すべき初舞台にあたる藤原さんに、作品への想いや意気込みを語っていただきました。

――まずは今日の撮影の感想から聞かせていただけますか。

今回、どういう衣裳でどういうメイクなのかが今日ここに来て初めてわかったので、静歌という女の子はこういう子なんだというのが少しだけわかったような気がしました。だけど、正面を向くというのが意外にすごく難しくて。

――苦労されていましたね(笑)。

ふふ。正面ってどこなんだろう?って悩みました(笑)。

――ふだん意識したことないですよね、真正面って言われても。

ないですねえ(笑)。どうやら私、片方の肩が下がってるみたいで。「いつもギターを持ってるから下がってるのかな?」と言われました。

――こういう和装で写真を撮られるのも。

もう、すべてが初めてです。仕事以外でも、成人式の時に振袖で写真撮影して以来かもしれません。

――初めてのことばかりですね。劇団☆新感線にも初参加ですし。出演オファーがあった時は、どう思われましたか。

最初、お話を聞いた時にはものすごくビックリしました。演技をやったことはあるといっても、本当に少しだけですし。もともと声を張り上げて歌うタイプでもないので、自分が舞台の上でお芝居をして歌を歌うだなんて、どういうことになるのか全然想像がつかなかったんですけど。だけどものすごく面白そうだなと思ったんですよね。私自身も、新感線の舞台は何度も観たことがありますし。

――そうだったんですか?

はい。『髑髏城の七人』は2回観ました。福士蒼汰さんが出ていた“Season月”<上弦の月>と、天海祐希さんが出ていた『修羅天魔~Season極』。そのあと『メタルマクベス』を観て。もちろん今回は客席が360度回転するわけではないですけれども、え?自分もこの舞台に出るんだ?と思いながら観てしまって。もちろん楽しみではあるんですけれども、新感線ってとんでもなくタフな舞台だなと改めて思いました。

――初舞台で新感線に挑むというのは、なかなか勇気が必要だったんじゃないかなと勝手に想像したんですけれど。

そうですね。舞台好きな人だったら、新感線を知らない人はいませんし。私も出演させていただけることになって早速、母に伝えたら、お母さんが「ええっ、新感線に出るの~!?」ってとてもビックリしていて。感激もしていましたね。そのくらい、みんなが知っている舞台で演技ができるなんて本当に光栄なことですから、がんばって準備していきたいと思いました。

――具体的にはどんな準備を?

さっき「お尻を鍛えたほうがいい」と言われたんですけど(笑)。着物も、今日はほんの短い時間しか着ていなかったのに、なんだか腰が痛くなってきてしまって。「腰が痛い……」って言っていたら、スタッフの方から「身体づくりはしっかりしておかないと」と言われちゃいました。あと私、大原櫻子ちゃんがお友達で、『メタルマクベス』の“disc2”を観に行った時にも話をしたんですけど。「新感線に出るのはすっごい大変だから!」と、何度も舞台には出ていて、ジムにもちゃんと通っている彼女が言っていたので、いろいろ教えてもらうつもりです。

――経験を積んだ先輩がすぐ近くにいてくれて、心強いですね。

いや、本当にそう思います。良かった……!

――そして藤原さんは今回“歌うたい”の役ですね。

そうなんです、大陸から来た“歌うたい”の女です。

――キャラクター的には、まだ謎でいっぱいですね(笑)。

ふふふ! ただ、楽器を弾いて歌う女の子だということは聞いているのですが、どういうスタイルなのかはまだ全然わからなくって。楽器も“六絃(ろくしん)”というものらしいですが……まあ、これはきっとギターのことなんでしょうね(笑)。でもどういう形なんだろう、変わった形なのかなあ? きっとライブで歌う時とはまた、全然違う歌い方になるんだろうなって思いました。

――ギターを弾きながら歌うというのは、まさに藤原さんのスタイルですよね。きっと藤原さんにあてて、中島かずきさんが書いてくださったんだと思いますが。

はい、“あて書き”してくださったみたいで。台本を読ませていただいた時には、すごく芯のある強い女の子だなと思いました。

――そして福岡ご出身なので、最後に福岡公演で締められるのはうれしいのでは、と思いましたが。

はい。博多座でやれるのは本当にうれしい! 母もとても喜んでいますし、友達からも「絶対に観に行きたい!」と連絡がありました。

――稽古前に準備しておくのは、まずは身体づくりと?

そうですね。あと発声もやっておきたいです。今までの歌い方とは全然違ってくるだろうし。普通にしゃべっているだけノドを潰しちゃうらしく。長く続く公演ですので、その点もしっかり気を付けたいなと思います。

――個人的に楽しみなことは何かありますか。

舞台の稽古というものがどんな感じなのか全然わからないのでまずはそれも楽しみですし、あと全国各地に行けることもすごく楽しみなんです。ツアーでも各地をまわっていますけれども、終わったらすぐ帰ることが多いので、長期滞在になるのならそれぞれの場所で観光できたらいいなと思いました。

――では最後に、ファンの方に向けてお誘いのメッセージをいただけますか。

私がこの舞台に出演することを告知をした時、「ええっ、舞台に!?」とみなさんかなり驚かれたことと思います。でも私は今回、きっとすごく大きいものがつかめるような、いい経験ができるような予感がしてならないんですよ。ぜひとも観に来ていただきたいので、劇場に遊びに来てもらえたらなと思います。

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀

/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート  中山優馬 篇

生田斗真さん演じる主人公の弟<奥華次郎泰衡おうがのじろうやすひら>に扮する中山優馬さんは、今作が劇団☆新感線に初参加なのに加え、生田さんともこれが初共演になるということでも注目を集めています。さらに大阪府出身ということもあり、スタジオ入りするなり、関西地方出身者が多い新感線スタッフ陣と「出身はどこ?」から始まり、「その学校知ってる!」「実家が近所!!」などなど、ローカルなおしゃべりでひとしきり盛り上がっています。そうしてすっかり打ち解けたところで控室に向かい、メイクと衣裳の着付けへ。

時間のかかる準備を終え、衣裳と烏帽子をつけた中山さんがフロアに再登場すると、「爽やか!」「好青年!!」「すごく似合うね!!!」と四方八方から声がかかり、ちょっと恥ずかしそうに照れ笑いする中山さん。早速、決められた立ち位置にスタンバイするとキリっとした表情でレンズを見つめます。

顎ひもの位置が、襟の合わせた部分に重ならないように微調整すると、撮影がスタート。アートディレクターの東學さんが「ちょっと顎を引いて」と指示するほか、あとは身体の向きを多少修正するくらいで、全く問題なく着々とシャッターが切られていきます。「お、今のいいね!」「はい、OK!」と、ちょっとビックリするくらいのスピードでOKカットが撮れてしまい、ここで撮影は無事に終了。この早さは中山さんにも予想外だったようで、キョトンとしつつ「え、いいんですか、もう大丈夫なんですか?」と聞くと、モニター前で最終チェックをしていた東さんもスタッフ陣もみんな揃って「カッコよかったよ!」と、笑顔で大きく頷いています。

このヴィジュアル撮影の直後に、中山さんに劇団☆新感線に初参加することや、作品への想いなどを語っていただきました。

――新感線に初参加することが決まった時、まずどう思われましたか?

「わっ、新感線だ!」って思いました。これはもちろん、うれしい「わっ!」です(笑)。ただやっぱり、プレッシャーも同時に感じました。うちの事務所の人たち、後輩も含めて何人も新感線の舞台には出させてもらっていますから、僕としては「ヤッター!」という気持ちもあります。新感線の舞台は、まだナマで観たことはないんですが、とにかく“エンタメの極致の劇団”という印象を持っています。

――台本を読まれた感想はいかがでしたか。

いや、まさに新感線って本当にこういう感じなんだ!と思ったというか。ともかく自分としては、ものすごく大変なことになりそうだなと思いました。

――本格的な時代劇に出る、ということに関してはどうですか。

時代劇というとそれほど経験はないほうかもしれないですが、和物の芝居には何本か出ていますし、歌舞伎の経験もあるので。そういう意味では久しぶりにこういう衣裳を着て、懐かしさを感じたりもしました。

――でも、あの衣裳で刀を振り回して思いっきり立ち回りをする、というのは新鮮かもしれないですね。

はい。相当、体力も必要になりそうですし。だけど、とても楽しそうだなとも思っています。

――しかも、生田さんとはこれが初共演になりますし。

いやあ、うれしいです。やはり、ジャニーズ事務所の中で役者として確固たる地位を築いている方なので。その方の芝居を間近で見られるというのはとても勉強になるでしょうし、ありがたいですね。

――中山さんはさまざまな劇作家、演出家の舞台に出ていらっしゃいますが、映像とは違う舞台ならではの面白さはどういうところに感じられていますか。

映像との決定的な違いは、やはり舞台上には生身の人間がいるということでしょうか。実際に呼吸が聞こえるというか、見えるというか。目の前で人間が生きている姿をそのまま観られるというのが、お芝居の一番面白いところだなと思います。

――今回、アクションがいっぱいあることに関してはどうですか。

そうですねえ。これまでも結構、アクションや殺陣をやらせてもらってはいるんですけど、実を言うと得意分野じゃないんです(笑)。むしろ苦手なほうなんですよね。でも、そういう苦手なものに挑めたり、初挑戦のものがあったりするとよりワクワクするほうなので、この機会に思い切りがんばろうと思っています。

――共演者の中で、生田さん以外で気になる方はどなたですか。

橋本さとしさんですね。気になります(笑)。僕、大阪で舞台作品を紹介したりする番組をやっていまして、それでロケに行ったりもしているんですが、そこでちょっとご縁があってさとしさんとは何度か共演させていただいているんです。さとしさんが出演される舞台の稽古場に、自分がインタビュアーとして取材に行き、いろいろなお話を聞かせていただいていて。だから今回ご一緒できると聞いて、すごくうれしかったんですよね。

――しかもお父さんの役で。

まだ僕が台本をもらっていないくらいの時期に大阪でお会いすることがあって「よろしくお願いします」と挨拶させていただいたんですけど。「俺が、お父さん役だからね」ってフライング気味に教えてもらって「あ、そうなんだ!」って(笑)。

――そして、生田さんがお兄さん役です。

いや~、ホント贅沢ですよ(笑)。舞台の上とはいえ、あんな兄貴を持てるなんて光栄です!

――藤原さくらさんとは初共演ですね。一緒に歌ったりする場面もありそうですが。

そうなんですよ。歌、がんばらないと!と思いました。今回、本当にがんばらなきゃいけないポイントがたくさんあるんです。

――外部の公演に出る時の面白さや難しさは?

どうなんでしょうか、今は勉強させていただいている、という気持ちが強いです。さまざまな経験をさせていただけることもあって、またさらに勉強ができるなあってどの現場でも思いますしね。そしてどの現場でも年齢的には下から数えたほうが早いので、その点はありがたいです。

――みなさんに教わったりできるし。

「おまえ、そのキャリアでそんなミスするなよ」とは言われないですから(笑)。まだ「おまえ、キャリアないなあ、まだまだだな」と言われる立場でいられるのは、とてもありがたい。だから今回もあまり気負いせずにいこうと思っています。

――特に今回の公演について、自分の中でテーマや目標はありますか。

早めにダサいところを見せたいですし、早めに恥をかいておきたいなと。

――そのほうが、稽古がうまくいく?

そうですね。誰よりも最初に、大きな声を出していくつもりでいます。

――稽古場では、みなさんにかわいがっていただけそうですね(笑)。

ぜひ、かわいがってもらいたいです(笑)。

――稽古前に準備しようと思っていることは。

時代劇ならではの所作とか、基本の動きくらいは改めてもう一度予習しておこうかと思います。

――ではお客様に向けて、中山さんからメッセージをいただけますか。

とにかくものすごい方々が出ていらっしゃる舞台ですから、これは必見モノですよ!ということと。なにより自分たちと同じ人間たちが目の前で生きて、その生きざま、ドラマをナマで目撃できるという空間は、やはり芝居ならでは味わえるものなので。この機会にぜひ劇場で、それを体感していただきたいと思います。僕も精一杯、がんばります!

TEXT:田中里津子 映像撮影:エントレ

/偽義経/【大阪公演】公式サイト特別受付(サイドS席限定) 2/14(木)18:00~

【大阪公演】公式サイト特別抽選受付(サイドS席限定) を行います。
この機会にぜひご利用下さい。

<受付詳細>
受付方法:抽選
受付日時: 2/14(木)18:00~2/20(水)23:30
受付URL:http://eplus.jp/niseyoshitsune/
受付席種:サイドS席 13,800円(税込)
枚数制限:お一人様2枚まで

※サイドS席は端寄りのお席のため、見えないシーンが出るお席です。予めご了承のうえ、ご購入ください。

大阪公演情報は公式サイトにて!

お問合せ
キョードーインフォメーション
0570-200-888(10:00~18:00)

/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート りょう篇

『髑髏城の七人』Season花に引き続き、再び劇団☆新感線に出演することとなった、りょうさん。『偽義経冥界歌』では、生田斗真演じる主人公の義母にあたる奥華一族の巫女長(みこおさ)<黄泉津(よもつ)の方>を演じます。

と、いうわけでヴィジュアル撮影で用意された衣裳は巫女スタイルをベースにしつつ、それを華やかにアレンジしたもの。メイクを終えたりょうさんがその衣裳で控室から姿を現した途端、その神々しさに「おぉ~、素敵!」とため息にも似た声がスタッフ陣から漏れ聞こえてきます。

すると、撮影直前にりょうさんの頭に載せられた天冠を見たアートディレクターの東學さん、「あれ? 鳳凰はつけないの?」と衣裳担当の竹田団吾さんに確認。「今からでもつけられるよ。つけてから撮ってみる? 鳳凰、くださーい!」との竹田さんの指示で、すぐさま鳳凰の飾りを持ったヘアメイクのスタッフが登場し、冠のてっぺんに鳳凰の飾りをドッキング! 一気に豪華になり、存在感を増す冠。しかし何枚かテスト撮影をして検討を重ねた結果、高さが出てしまうことや全体のバランスを見て、やはり鳳凰の飾りははずしておくことに決定。再び、最初の冠に戻し、髪の後れ毛を整えると、いよいよ撮影開始です。

途中で、カメラマンの渞忠之さんが首の傾き加減を気にする様子を見せると、モニター前から移動してきた東さんがりょうさんの正面に立ち、改めて左右のバランスをチェック。それが結構な至近距離だったため、りょうさんはついつい照れ笑い。

正面を向いた状態でポーズが決まり、シャッター音に合わせてモニターに撮影済みの写真が次々と展開していくと、それを眺めながら「かっこええ~」「これ、俺、好っきやな!」と嬉しそうな東さん。薄い眉が今回のメイクのポイントになっているようで、メイクスタッフによるちょっとした直し作業も実に繊細。丁寧にじっくりと眉を直している間、ヘアの担当スタッフたちもりょうさんの周りを取り囲み、後れ毛や冠の位置を細々と微調整していきます。その様子を見ていた東さんが「大人数で、よってたかって!」とツッコミを入れると、きりっとクールな表情をキープしていたりょうさんも「アハハ!」と大きく笑っていて、この一瞬だけは役柄を離れて気さくな素顔がこぼれています。

準備が整えば、撮影再開。「次は、もう少し優しい顔でお願いします!」と言われたりょうさんが、ふわっと微笑むと「ハイ、これもいい!」と、どうやら手応えがあった様子。その後も「もう一度、キリっとした表情で。おお、グー!」「うん、綺麗! OK!!」と撮影は順調に進んでいきます。

無事撮影が終了後、りょうさんに、早くも再び劇団☆新感線に出演することになったいきさつや、『偽義経冥界歌』への想いを語っていただきました。

――撮影、お疲れさまでした。『髑髏城の七人』Season花以来の新感線ですね。まさか、こんなに早く、再び新感線に出ていただけるとは!という感じですが。

はい、私もすごくうれしいです!(笑) “花髑髏”の時には、まだまだ先の話だなーと思っていましたけれど、なんだかあっという間で。気づいたらもう、準備が始まっちゃっていました……!

――“花髑髏”の出演時に、りょうさんが自ら「新感線にまた出たい」とおっしゃっていたという噂でしたが、それは間違いではないですか?

はい、間違いありません! ものすごくアピールしておりました。正確には「“女兵庫”で出たい!」とアピールしていたんですが(笑)。つまり、私が出ていたのは“花”だったので……。

――その後の髑髏城シリーズのどこかでもう一度、出たいと?(笑)

そうなんです(笑)。シリーズの最後まで1年あるなら間に合うかもと思ったんですけど、さすがにダメでした(笑)。

――兵庫役を狙うというのは驚きでした。

だって兵庫って、すごく面白い役じゃないですか。自分が男の子だったら絶対に、兵庫をやってみたい!と思っていたはずです。そんなことを考えていたら、だんだん新感線の舞台だったら別に兵庫は男じゃなくても、女でもいいんじゃないのかなって勝手に思うようになって。あまりにも兵庫がやりたすぎて、そんな気持ちでいっぱいだったんです(笑)。

――妄想がふくらんで?

そうなんです。それで「“女兵庫”の可能性はないでしょうか?」ってアピールしていたんですが……。なかったです(笑)。

――過去には蘭兵衛を女性が演じていたこともあるわけですし。いずれ、さらなる再演の時にという可能性はまだ残されていますね(笑)。

ええ、50歳過ぎてからでも、ぜひ“女兵庫”をやりたいですねえ(笑)。

――そして今回この『偽義経冥界歌』で、とオファーが入った時はどう思われましたか。

旗揚げ39周年のサンキュー興行で新感線にまた参加させていただけるなんて、と本当にうれしかったです。それに新感線としては3年ぶりの新作ということでしたし。新感線の場合、ひとつの作品が素晴らしいので、またキャストを変えて再演でやろうという機会も多いじゃないですか。だから新作の舞台に立てるチャンスもなかなかないことのように思いますし。そしてそういう意味ではこの先『偽義経』も、いつか再演を重ねることになるのかもしれないと思うと。

――オリジナルキャストとして。

初演の舞台に立たせていただけるというのは、本当にありがたいことだなと思っています。

――中島かずきさんが、りょうさんにあてて、キャラクターを活かしてあて書きをしてくださるということですものね。

そうなんですよね……! この間の『髑髏城の七人』でも、“Season月”の“下弦の月”で羽野晶紀さんの極楽太夫を客席から観た時に「ああ、極楽太夫だ……!」って、しみじみ思ったんですよ。やっぱり、初演のキャストの方って存在からして役にピッタリで。だからこの先、『偽義経』が再演されることになった時に「そういえばこの役、初演ではりょうがやってたなあ」って思い出していただけるような、何かインパクトを残せるように演じられたらうれしいなと思っています。

――巫女長という役柄は、りょうさんにとても似合いそうだなと思いました。

そうですか? 私としては、洞窟にいたり、周囲に木乃伊(ミイラ)があったりするから、なんだか自分の役は“鬼”にしか思えなかったですけどね(笑)。深く考えていくのはこれからなんですが、台本から見えてくる空気感みたいなものは、確かにかずきさんがあて書きしてくださっただけあって、自分の持っている強いところや、これまでいろいろな役を演じてきた中での得意分野というか、自分のイメージに近い部分が書かれているようにも思えました。特に新感線の作品では、そういう自分のイメージ、人が抱いているキャラクターを思いっきり出していいんだとも思うんですね。ですから第一印象で「ああ、私は鬼なんだな」と思ったということは、それも自分の得意な面なのかもしれないから、そういう視点から役に入ってみるのも面白そうだな、と。自分の武器が出せそうですしね。

――それこそ、兵庫がやりたいとおっしゃっていたということは、もっと身体を動かす役をやりたかったのかなとも思いましたが。

そう! 動きたかったんです。なのでぜひ、今回はもっと動きたいですね! 

――巫女長と言われるとあまり動かないのかなと思いきや、ちゃんと動く場面もどうやら用意されているとか?

そうみたいです。私、数年前にちょっとキックボクシングをやっていたので、台本をいただく前から再び週1回のペースで通い始めていて。そのあと、準備稿ができてきたので読んだら、もしかしたらキックボクシングがぴったりのアクションかも!と思えたので、通う回数を増やそうかと思っているところです。まだ稽古前なので、実際どの程度のアクションになるかはわからないんですけど。いのうえ(ひでのり)さんにどんなことを求められるかわからないし、求められた時にはすぐ動けるようにしておきたいので、とりあえず体力はしっかりつけておくつもりです。

――“花髑髏”で、いのうえさんの演出を初めて受けてみて、いかがでしたか。

いのうえさんが、自ら動いて演出してくださるんですが、その通りにやろうと思ってもなかなか難しくて。最初にその役の感情であったり動きを自分なりに考えておくと、いのうえさんのつけてくださった演出にうまく合わせられないんですね。それで最初に自分が考えていたものを全部忘れてから、改めていのうえさんの演出を見て、そこにのせるようにしていったらできるようになって。でもその方法に気づいたのが、稽古の中盤あたりで遅かったので、今回はそういうことがないように稽古の最初からそのやり方を試してみようと思っているんです。

――いのうえ演出のコツはつかんだ、と?

どうなんでしょうね(笑)。だけど前回よりは、いのうえさんが求めていらっしゃるものをスムーズに形にできるんじゃないか、ぜひそうしたいなと思っています。

――でも、演出を受けるのは2回目になるので。

ええ、その点は初めての時よりはすごく有利な気がしています(笑)。きっと前回よりもたくさん、演出をつけていただけそうな気がしますしね。

――では、りょうさんからお客様へメッセージをいただけますか。

とにかく3年ぶりのいのうえ歌舞伎の新作ということですし、ついこの間まで豊洲の回転する劇場でやっていましたが久しぶりに回転しない劇場でやりますし(笑)。劇団☆新感線にとっては、大阪公演からスタートするというのも、大きな意味があると思います。いのうえさんもコメントでおっしゃっていましたが、回転劇場での演出を経たことで果たしてこの最新作はどんな舞台になるのか、私自身もとても楽しみなんです。きっと、お客様にも楽しんでもらえるのではないかと思います、ぜひ劇場にお越しください。

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀

/偽義経/ヴィジュアル撮影 レポート 生田斗真篇

劇団旗揚げ39周年にあたる2019年、劇団☆新感線は“39(サンキュー)興行”と称し、まずは春公演として『偽義経冥界歌』を上演します。3/8(金)~の大阪公演を皮切りに、4月には金沢公演、松本公演、そして翌年2020年の2月に東京公演、4月に福岡公演を行うという、少々変則的な上演スケジュールとなります。ここでは、その『偽義経~』に出演するメインキャスト10名のヴィジュアル撮影の模様、加えてその当日に決行したミニインタビューをご紹介! まず一番手に登場するのはもちろん、主人公の“偽義経”こと<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>を演じる生田斗真さんです。新感線への出演はこれが4回目となる、もはや“準劇団員”の生田さん。スタッフたちともすっかり顔馴染みのため、終始リラックスムードで撮影が進みます。

今回の宣伝美術スタッフとしては、アートディレクターに東學さん、カメラマンに渞忠之さんという顔合わせで行われています。ちなみにチラシやこの公式サイト等で使われている『偽義経冥界歌』のロゴは、実は東さんが左手で書いたもの。「利き手ではないほうで書くと、うまくコントロールができない分、長さや向きやハネがバラバラになって面白くなるし、それが“偽”っぽくもなるかなーと思ってね」と東さん。そのアンバランスさが不安感、不穏な雰囲気をも醸し出しているようです。そしてチラシで使用するキャスト写真は、今回すべてモノクロ。基本的にはシリアスな表情を中心に、撮影が行われていく模様です。

鎌倉時代を意識した衣裳、メイク、カツラをつけた生田さんがスタジオに登場すると「あれっ、なんだか懐かしくない?」「藤志櫻(とうしろう:生田さんが出演した前作『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』の主人公の名前)を思い出すからだね」「おかえりー!」と、さすが“準劇団員”、スタッフからはもはやツッコミにも似た声がポンポン気軽にかけられています。

まずはテスト撮影が行われ、それをモニターで細かい部分までチェックしていた東さんはどうやら烏帽子の顎紐の位置が気になった様子。「ここ気にならない?」と、今回の衣裳を担当する竹田団吾さんに声をかけると、衣裳班が早速駆け寄り、紐を結び直し、垂らさないようにしたり、片方でまとめてみたり。いろいろ試した結果、まとめるよりは垂らしたほうが自然だということになり、長さも微調整。「ここならスッとして見えるね」という位置でOKが出ると、いよいよ撮影開始です。

東さんから「真面目な顔から、だんだんニヤーッと笑ってみて」とリクエストされた生田さん。徐々に笑みを浮かべ、口の左端をキュッと上げ気味にすると「グー!」「かっこいいね」「完璧!」などなど、スタッフ陣は早くも満足そう。あっという間に1ポーズ目は撮り終わり、次はメイクを変え、烏帽子をはずし、髪を下ろした状態にチェンジ。サーキュレーターと手持ちのブロワーを使って風を起こし、髪を乱れさせての撮影となります。東さんが自らブロワーを持ち、生田さんのすぐそばで髪を吹き上げると、絶好のタイミングを狙ってシャッターが切られていきます。その瞬間、瞬間がモニターに映し出されるたびに「おおっ!」と盛り上がるスタッフたち。その間、生田さんは両腕を構え、足を広げた仁王立ちスタイルで、東さんの「もっと強く睨んで、睨んで!」という声に応えてレンズに向かって強いまなざしを送り続けます。やがて髪がふわりと生田さんの顔にまとわりつくように舞った一瞬を切り取ったショットがモニターに映し出されると、ひときわ大きい歓声が上がり、それと同時に「いいじゃん!」と笑顔でOKサインを出す東さん。

撮影の合間に少しだけお時間をいただき、生田さんに劇団☆新感線に対する想いや、今回の『偽義経冥界歌』への意気込みなどを伺ってみました。

――今回、新感線に3年ぶりの参加が決まってどう思われましたか。

新感線のお客様たちに「またお前か!」と言われないように(笑)、一生懸命やらなければ!と思いました。前回の『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』の公演がすべて終わったあたりに、いのうえさんから「次は“いのうえ歌舞伎”だな」と言われていたので、それがいよいよ実現するんだと思うと時が経つのは早いなあという気がします。

――“いのうえ歌舞伎”の新作への出演はこれが初めてですね。

そうですね。新感線には何度も出していただいていますが、“いのうえ歌舞伎”の新作には初めてになります。“いのうえ歌舞伎”というと名作が数々ありますから、その中に自分が出るこの作品も入ってくれたら嬉しいなと思いますね。

――台本を読まれた感想はいかがでしたか。

久しぶりの新感線の新作ということもありますし、非常にワクワクしつつ一気に読んでしまいました。立ち回りがあって、歌があって、ほんの少しのラブがあって。いかにも新感線らしい作品になるんじゃないかなと思います。まだがっつり掘り下げて読めてはいないんですけれども。歴史上の人物を描きながらもわりと僕らが出るパートは自由にやることができそうだなと思っていて。あまり型にハマり過ぎずに、舞台上で縦横無尽に飛び回ることができたらいいなと思いました。

――中島かずき作品に出ることも久しぶりですよね。

そうなんです。僕としては、高校生の時に新感線に初めて出演させてもらった『スサノオ~神の剣の物語』以来になります。その時は再演作品だったので、かずきさんの書き下ろし新作という意味では今回が初めてなんです。

――この主人公は中島さんが、生田さんにあて書きしたキャラクターということになりますが。

なんだか基本的に、新感線のみなさんとご一緒するときは必ずちょっと頭の弱い男の役になることが非常に多くてですね。今回も「あ、そっちね!」って思いました(笑)。正義感に溢れた、憎めないおバカちゃんみたいな役になりそうですね。

――新感線に出るたびに、そういうキャラを演じられている気がします(笑)。

そうでしょう? 最初に出演させてもらった時はバカ王子でしたし。ま、そういう風に見えているんだろうと思うし、自分でもきっとそういう人間なんだからしょうがないなと思います(笑)。

――共演陣の中で、気になる方はどなたですか。

先輩方も含めて、みなさん本当に達者な方ばかりで。自分の後輩の中山優馬も今回一緒なんですけれど、彼との共演はこれが初めてなのでその点も非常に楽しみです。

――兄弟役ですね。

そして、お父さんが(橋本)さとしさんという、謎の家族です。一体、どうなるのかなって感じですけど(笑)。

――改めて、いのうえさんの演出を久しぶりに受けることに関してはいかがですか。

いのうえさんの中で、一番気持ちのいい落としどころはどこなのかとか、カッコいいベストな見え方はどこなのかというのを、いつも本当に客観的に見ていらっしゃるので。僕らはそんないのうえさんを信頼して、その上で自分なりの色とか形みたいなものを見つけていけばいいのかなあという風に思っています。

――新感線でやる本格的な時代劇ならではの面白さ、難しさとは。

とにかく立ち回りがたくさんあるんじゃないかと思いますが、今回は特に着ているものがかなり重かったり暑かったりして大変そうですね。だけどご覧になっているお客様たちにとっては、こちらが苦労すれば苦労するだけ、より楽しく観られるはずなので(笑)。ここは大いに苦労をして、大いにヒイヒイ言いながらがんばりたいなと思います。

――新感線の劇団公演に出ることの面白さ、楽しみにしていることは。

やはり、みなさん学生時代からの仲間なわけで。もちろん、劇団としてもすごく大きくなっていってはいますけど、自分たちが面白いと思ったものを誰かに見てもらいたいという、根本的な、純粋な部分はきっと昔からまったく変わっていないんだろうと思うので、そういうところが僕は大好きなんです。細かい計算や、濁ったものなんか一切ないところも素敵ですよね。

――稽古に向けて事前に準備しておこうと思うことは。

今回はまた立ち回りが多い芝居になりそうで、特に早乙女(友貴)くんとの一騎打ちのシーンもいかにもありそうな予感がプンプンしているので、どうにかして彼のスピードについていけるようにしっかりトレーニングはしておきたいなと思っています。新感線の立ち回りって、かなりショーアップされた動きになるので、他ではちょっと見られないような面白い立ち回りになるんじゃないかと。相当、大変そうではありますが、同時にそこが楽しみでもあります。

―― 今回の39興行というのは、2019年に大阪、金沢、松本公演があり、2020年に東京、福岡公演があるという、一風変わった上演形態になります。

そうですね、この前の2年間は東京の豊洲でずっとやっていたこともあって、3年近く地方公演ができなかった劇団☆新感線が「また一緒に地方回りしようよ」と、僕に声をかけてくださったことになるわけですからね。そんな新感線の舞台に、僕も3年ぶりに立たせていただきます! 本当に面白くて、最高に興奮する演劇を作りたいと思っておりますので、ぜひぜひみなさん劇場へお越しください! お待ちしています!!

TEXT:田中里津子 映像撮影:エントレ

/偽義経/【大阪公演】追加公演決定! 公式サイト特別先行予約のお知らせ

いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』大阪公演に関しまして、好評につき追加公演が決定致しました!
追加公演決定につき、公式サイト特別先行予約を実施致します!

以下ステージが追加となりました。
2019年3月20日(水)18:30公演

追加公演の一般発売(2/17)に先駆け、公式サイト特別先行予約を行いますので、是非ご利用下さい。

<公式サイト特別先行予約・受付詳細>
受付日時:1/23(水)昼12:00~1/28(月)23:59
受付URL:https://pia.jp/v/nise-y19oa/
受付公演:3/20(水) 18:30 追加公演のみ
受付席種:S席のみ
枚数制限:お一人様2枚まで

先着順ではなく、抽選となります。
追加ステージのVACほか、各出演者のファンクラブ先行はございません。予めご了承ください。

大阪公演情報は公式サイトにて!

/偽義経/【レポート文追加】いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』製作発表記者会見開催!

写真左上から
いのうえひでのり(演出) 早乙女友貴 山内圭哉 橋本じゅん 三宅弘城 粟根まこと 中島かずき(作)
藤原さくら りょう 生田斗真 中山優馬 橋本さとし

2019年劇団☆新感線が旗揚げ39周年にあたる“サンキュー興行”を敢行。この3年ぶりの本公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』の製作発表記者会見が11月下旬、都内某所にて賑々しく行われました。
今回は“偽義経”ということで、長唄で知られる杵屋佐喜社中による源義経を想い詞と曲を書き下ろした『時の花』の調べにのせて、脚本の中島かずき、演出のいのうえひでのり、主演の生田斗真らが厳かに、華やかに登場。今回、新感線初参加は中山優馬と藤原さくらの2名のみで、劇団員以外も経験者、いわゆる準劇団員率の高いキャスト陣が揃ったということもあり、ボケあり、ツッコミありの、笑い声の絶えない会見となりました。
内容の詳細はまだ明かせない部分が多いものの、ヒントを少し匂わせつつ、それぞれ意気込みや期待感など熱い想いを大いに語っていましたので、ここで各自のコメントをまとめてたっぷりご紹介します!


中島かずき(作)
 

「義経の話ということで今、長唄が流れていましたけれども、こういう厳かな雰囲気の芝居にはなりません(笑)。基本的にはいつも通りの新感線らしい、賑やかな芝居になります。生田くんとは『スサノオ』(2002年)以来ですので、17年ぶりですね。新感線にはよく出てもらっていたんですが僕とは久しぶりで、ずっと一緒にやりたいねと話していたので、やっと機会ができてうれしく思っております。かなりハジけた役なんですけれども、ほかでは抑えた、どちらかというとウケの芝居が多い気がするので、新感線に出ていただくからにはやはり少し図抜けた明るさを持ったキャラクターをやってもらおうと思っています。ほかのキャストたちも含め、展開がドラスティックに二転三転する芝居になっていますので、お客様には最後までたっぷり楽しんでいただけると思います」


いのうえひでのり(演出)
 

「久しぶりに普通の劇場でやれるというか、客席が回るのを考えずに演出できることが、まず自分ではすごく新鮮です(笑)。相変わらず映画やマンガのように場面が多く、激しく転換していくので、その展開をどう見せていくかはこれまで同様に大変そうだなと思っています。そして斗真は今まで何回も新感線には出てもらっていますが、実は“いのうえ歌舞伎”に主演としては初登場になるので。思いっきり暴れてもらいたい。それを支えるメンバーもほぼ準劇団員と呼ばれているような、新感線経験者の多い大変心強いメンバーが揃いました。加えて中山優馬くんと藤原さくらさんという、若い二人のフレッシュな登場もすごく楽しみにしております。内容的には、まさに“ザ・新感線”で戦いながらさまざまな方向に展開していくので、そこをどう見せていくか。“チャンバラ版アベンジャーズ”、みたいなものになりそうな気がします」

生田斗真<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>

「2年前に『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』(2016年)という作品に出演させていただいていた時に、いのうえさんから「次はいのうえ歌舞伎で、斗真のために考えた企画があるから一緒にやらないか」と言っていただいたところから今回の企画はスタートしました。この2年間、東京でずっと客席をぐるぐる回していた新感線のみなさんと、今度は自分たちのほうから地方都市をぐるぐる回るという企画が非常に面白いですよね(笑)。僕も今からワクワクしていますし、これは新感線の39周年で“サンキュー興行”ということですので、ぜひ僕もみなさんと一緒にまずは地方のお客様から、たくさんのサンキューを届けていきたいなと思っています」

りょう<黄泉津の方(よもつのかた)>
 

「奥州奥華の秀衡の妻で泰衡の母、そして奥華一族の巫女長の役となりますので、妻として、母として、巫女長として、それぞれの表情をうまく出せたらいいなと思っております。『髑髏城の七人』Season花(2017年)が私は初新感線だったんですが、その上演中から、またすぐに出させていただきたくて『もしチャンスがあればよろしくお願いします』とアピールしていたんです。それがこんなに早く実現して、本当に嬉しいです。今回は殺陣とアクションが満載で体力勝負な作品になりますが、体力に関しては『髑髏城~』の時に証明できたと思っていますので、長期間の公演になりますけれども最後まで楽しみつつ、面白い作品を届けられたらと思っています」

中山優馬<奥華次郎泰衡(おうがのじろうやすひら)>

「今回、初めて参加させていただきます。こんなに素晴らしい皆様とご一緒させていただけることが、本当にありがたいです。新感線の舞台はDVDで拝見させていただきましたが、誰が見ても、どの世代でも楽しめる作品だなと思いました。そこに自分が出させていただけるなんて、とても緊張します。同じ事務所の仲間も出させていただいたりしていましたので、その時はなぜ僕じゃないんだろうと羨ましく思うこともあったくらいです。今回、僕は斗真くんの弟の役を演じさせていただきますが、自分には兄はいないので今回、兄貴ができることが本当に嬉しくて。精一杯楽しみながら自分の役を全うしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」

藤原さくら<静歌(しずか)>
 

「演技は2年ちょっと前にやらせていただいたことがあるものの、舞台でお芝居をすることが自分にできるのか、最初は少し不安でした。でも新感線の舞台はずっと前からお客さんとして観ていたので、その舞台に自分が立てるということをまず幸せに思います。本当に素敵な舞台なので、楽しみに演じたいと思います。がんばります! 劇団☆新感線の舞台に出演されるみなさんは、よくお酒を飲まれるということですので、私も負けじとくらいついていこうかと思っています」

粟根まこと<源頼朝(みなもとのよりとも)>
 

「日本人なら誰もが知っている武家の棟梁、源頼朝を自分が演じることになるとは想像もしていなかったのですが、台本を読みますと今回の頼朝は“目つきが悪く、性格が悪く、疑り深い”という表現がありましたので、通常営業でいきたいと思っています(笑)。劇団☆新感線も39周年ということですが、そのうちの34年ほど所属していることになります。長くやってきたものですが、まさか豊洲でそのうちの2年間も回ることになるとは思っていませんでしたね。今回、久しぶりに回らない劇場に行けることをとても楽しみにしております」

山内圭哉<常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)>
 

「私も昨年の『髑髏城の七人』Season風で、ぐるぐるさせていただいていたので、今回早くもまた呼んでいただくことができまして嬉しく思います。しかも今回は大阪公演からのスタートということで、2年間ずっと豊洲にいらっしゃった劇団員のみなさんたちの“遊び行こう!”みたいな気分も一緒に楽しみたいなと思っております。準劇団員扱いだなんて、いやいや畏れ多いです。僕は関西の小劇場出身なので、新感線は本気でむちゃくちゃする先輩たちというイメージがありました。その劇団から何回も呼んでいただけるのは本当に光栄です」

早乙女友貴<遮那王牛若(しゃなおううしわか)>
 

「僕は、新感線さんに参加させてもらうのはこれが二度目になります。前回(『蒼の乱』2014年)はまだ17歳で、ものすごく緊張してしまい、常に身体に変に力が入った状態でやっていてあまり楽しむということが自分の中ではできなかったんです。ぜひ今回はいい意味で力を抜いて、最後までがんばりたい。新感線には、なんかワチャワチャやってる大人がいっぱいいるなあという印象がありました(笑)。でも、いつもみなさん楽しそうで。その中でも僕は緊張で余裕がまったくなかったので、今回はなんとか楽しみながらやれたらなと思っています」

橋本じゅん<武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)>
(2019年大阪・金沢・松本公演に出演)
 

「今回はまた、新感線の王道、どストレートな作品になりそうで、この大人の悪ふざけをまずは大阪から爆発させたいと思っています。久しぶりの大阪なので、まだ観たことのない方も含め、たくさんの方に来ていただきたいですね。39周年とはいえ、こんな僕を使い続けてくださって、学生の頃から次から次に公演をやり続けてる感覚のままで今も来ています。そこに新たな仲間がどんどん増えていっている感覚です。感謝です。39です。ありがたいというか奇跡的というか、このご縁を大事にしつつ、楽しんで今回も元気に大暴れしたいと思います」

三宅弘城<武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)>
(2020年東京・福岡公演に出演)
 

「新感線に参加するのは6回目になります。今まではちょっと頭のあまりよろしくないおバカな役が多かったんですが、今回は初めてまともな役というか(笑)、義経をサポートする弁慶という大役を仰せつかることになりました。これは自分にとっても、新感線における新たな挑戦だと思います。僕の場合は再来年の話なので、ちょっとまだピンと来ていないところもありますけどね。来年の話をすると鬼が笑うと言いますが、再来年だと何が笑うのか、期待しながら再来年を待ちたいと思います。じゅんさんと一緒の役を演じることはプレッシャーですが、僕なりの弁慶を作っていきたいと思います」

橋本さとし<奥華秀衡(おうがのひでひら)>
 

「この間の『メタルマクベス』disc1で21年ぶりに劇団☆新感線に復帰させていただいたばかりで、とある先輩から“おまえ、また出るんかい!”って言われましたが、また出ます!(笑) でも僕としては(中島)かずきさんの脚本、いのうえさんの演出でできることが、ある意味本当に帰ってきた気持ちになれそうだと思っています。以前、占い師に人生のピークは53歳、54歳あたりだと言われたんですが、実は来年53歳なので、ぜひ僕の人生のピークを見届けていただきたい(笑)。また、こんなにカッコイイ生田さんと中山さん兄弟のお父さん役なんですが、父親役ってあまりやったことがないので新しい一面をご披露できそうで楽しみです。間違いなく最高の作品になると思いますよ!」

また、その後の記者からの質疑応答のコーナーでは

――――「今回、準備していること、楽しみにしていること」

いのうえ「客席を回さずにアクションやオモシロを作ることが一番の課題ですが、逆に僕にはそれがすごく新鮮です」

中島「この2年は連続公演で劇団員が分散して出ていたんですが今回はほぼ総結集して、ディスイズ新感線みたいな形で濃いキャラを演じてもらいます」

生田「一番の魅力は立ち回りだと思うので今からトレーニングを始めています。それと、タイトルに“冥界歌”とあるように歌うシーンもありそうですからお楽しみに」

――――「サンキューを伝えたい相手」

中島「お客様と、一緒にやってきてくれたメンバー、そして演劇の神に感謝します」

粟根「お客様はもちろん、スタッフにもわれわれは支えられていますので、このサンキュー興行を機会に大きい声でサンキューと伝えたいと思います」

三宅「ここまでやってこれたすべての状況に感謝いたします、ありがとうございます」、橋本じゅん「では僕は、ここで両親に感謝したいなと思います」

中山「僕のすべてのストレスを吸い取ってくれている愛犬に感謝します」

生田「僕は、僕自身を演劇の道に導いてくれた新感線のみなさんにサンキューを言いたいです」

りょう「私は準劇団員の座を狙っていますので、ここでいのうえさんや中島さん、新感線の方にサンキューを」

藤原「今回新感線に出るにあたって、本当にそれが楽しみと言ってくださっているみなさんに感謝を伝えたいと思います。サンキュー!」

橋本さとし「劇団☆新感線、家族、お客様、今日お集まりいただいて宣伝してくださる方に。そしてしょうもないことをやってもすべて拾ってくれる山内圭哉に(笑)」

山内「劇団☆新感線さんの舞台に立っている時、カーテンコールが終わって楽屋に帰ってくると独特の達成感があるんです。それをまた感じさせていただけることに感謝したいです」

早乙女「僕は『アオドクロ』を観て殺陣を一生懸命やろうと決意したので、その作品を作ってくれた新感線さんにサンキューと言いたいです」

いのうえ「この39年間を支えてくれたお客さん、スタッフはもちろんですが、特にうちの小道具を担当していた高橋岳蔵ことインディ高橋に。この2年の連続公演でさすがに疲れて、しばらく小道具づくりから離れるというのでご苦労様でしたというのと、今後は気持ち悪い役の役者専門でがんばってという意味も含めて、岳蔵くんサンキュー!」

(以上、発言順)

といった質問に各自がテンポよく返答し、笑いをとったり、拍手が巻き起こったり。そして最後は主演の生田が

「2019年から2020年にかけて、かなり長い期間の公演となりますが、演劇を観たことのない方も、ふだんから大好きで観ている方もぜひぜひ劇場に足を運んでいただけたらと思っています。きっと、こんなに面白い舞台があるんだ!と衝撃を受けていただけるんじゃないかと思いますので、どうぞよろしくお願いします」

とコメントし、会見を力強く締めくくってくれました。

果たしてこの最新作ではどんなステージが具現化するか、2019年春の開幕まで、どうぞお楽しみに!

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀

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